ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
老若男女が入り乱れる混浴の公衆浴場、庭先で行水をする女性たち、裸同然の格好で仕事をする人々……。幕末、日本を訪れた外国人たちは互いの裸に無関心な日本人に驚き、その様子をこぞって記録した。しかし急激な近代化が日本人の裸観に影響を与え、いつしか裸を不道徳なものと見なすようになる。同時代資料を丹念に読み解き、日本人の性的関心と羞恥心の変遷をたどる「裸」の日本文化史。
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
人前で裸になるのが恥ずかしいというのは人の根源的な感覚だくらいに思っていたが、自分が今いる場所でも、たったの100年前まで反対のことが常識だったというから驚いた。 時代が変われば考え方も変わる、根源的だと思っていた感覚すら180度変わるものだということが、当時の外国人から見た細かい描写によって実感で...続きを読むきる。 当時の日本が文化的に遅れていたからではなく、当時の外国人の言うように恥を知らない国民性だったわけでもなく、単に日常から性を切り離す手段が違うっただけだった。日本は近代化に向けて諸外国と異なる文化をどんどん変えていき、その中で性を日常から切り離す手段も西洋化したのだった。 自分と意見が合わない人や行動が違う人を見下したり敵対したりする前に、その違いはどこからくるのか見極めることが他者を理解するために必要な感覚であり、いま常識とされていることも来年には変わっているかもしれない不安定な価値観であることを肝に銘じることが大切だと知ることができる重要な本。
今年読んだ本の中で一・二を争う面白さだった。同時にこれ程「書かれている内容ほぼ全てを知らない」というのは初めてで、全ての頁をめくるたびに驚かされた。しかも面白おかしく比較・侮蔑するのではなくこれらの変化が日本人の精神をどのように良きに悪しきに変えてきたのを誠実に検討する驚くべき一冊。
幕末期から戦後あたりまでの様々な絵や資料を読み解きながら、裸体の感覚がどのように変化してきたのか、をたどっている。これまでは、日本において裸体の規制が強まったのは明治政府の政策だと勝手に思っていたが、資料を読み解きながら、当時の異なる人々の感覚を肌でかんじることができたような気がする。文明論として興...続きを読む味深いだけでなく、歴史を紐解く面白さが詰まっており、歴史書としても一読の価値あり。
江戸と現代との裸観の違いを考察。 比較文化論として秀逸に感じる。 例えば、新渡戸稲造が「武士道」で、武士の切腹を単なる「自殺」と異なることを説明する際にソクラテスの服毒を引き合いに出したように、江戸の町民の裸体感を人の「顔」と同様の感覚と考察した本書の鋭さに膝を打つものなり。
江戸時代には混浴は一般的であったという説明を聞いたことがあったが、本書においては先入観を排して幕末に来日した外国人の記録をもとに幕末~昭和にかけての裸体観を解き明かそうとしている。 江戸時代の末までは高温多湿な気候も手伝って、裸体が「日常」として存在していたというのが著者の見立てで、史料を読み込ん...続きを読むでいく過程は非常に面白かった。 その一方で考察の引用元は玉石混交で、養老孟司の脳化社会を引用するなど、史学的手法以外の部分では粗が目立つので星3とした。
江戸の末には裸族だった日本人が、強情なとりしまりを行い明治15年には町でははだかにならず、戦中にははだかを恐れるようになり、戦後粋すぎのぶり返しが始まるがいまだに。という話 一度壊してしまったエデンにはもどれないよね。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史
新刊情報をお知らせします。
中野明
フォロー機能について
「ちくま文庫」の最新刊一覧へ
「雑学・エンタメ」無料一覧へ
「雑学・エンタメ」ランキングの一覧へ
今日から即使える マイケル・ポーターの競争戦略54
IT全史――情報技術の250年を読む
一番やさしい ピケティ「超」入門 『21世紀の資本』と「格差社会」を今日から語れる本
Excelで学ぶゲーム理論
ネ申Excel まとめて撃退!7つの改善術
完全図解 一冊で丸わかり ドラッカー・ポーター・コトラー入門
今日から即使える コトラーのマーケティング戦略54
今日から即使える 最強ビジネス戦略51
試し読み
「中野明」のこれもおすすめ一覧へ
▲裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史 ページトップヘ