八月の青い蝶

八月の青い蝶

594円 (税込)

2pt

【第26回小説すばる新人賞受賞作】「わしはずっと八月を、くり返してきたんじゃ」。急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学のときに広島で被爆していた。ある日、妻と娘は亮輔が大事にしている仏壇で古びた標本箱を見つける。そこには前翅の一部が欠けた小さな蝶がピンでとめられていた。それは昭和二十年八月に突然断ち切られた、彼の切なくも美しい恋を記憶する品だった。

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八月の青い蝶 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年12月22日

    被爆者という事実を隠そうとした主人公。そのわけにハッとされられた。
    父親の妾との初恋。全て失われたときの絶望。
    とても読み応えのある一冊

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    Posted by ブクログ 2021年04月12日

    すごく良かった!
    原爆を体験した人が現在で死ぬ時、現在と過去を彷徨いながらその時を思い出す。
    家族のこと、好きな人のこと。
    被爆した時のこと。
    読んでで辛くはなるけど、何故か読み終えると心温まる本でひた。

    0

    Posted by ブクログ 2018年05月28日

    淡く瑞々しい恋と原爆の恐ろしさとの対比が見事というほかない。生きるということに疑問を感じたら読む本。

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    Posted by ブクログ 2022年01月30日

    戦争を題材としたものは気分が落ち込む哀しい結末しかない物ばかりなので少し苦手でタイトルからは違うタイプを想像していたので、あれ?と期待を裏切られたスタートだった。
    死を前にした被爆者の主人公が子供の頃の初恋を回想するが戦時中で今とは全く違う。
    出征中にやってきた年若い父の愛人と後妻の母とまだ学生の主...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年08月23日

    読みづらい文体だというわけではないのに、思いのほか読むのに時間を要しました。ひとつには、偵察機のシーンには興味が持てなかったからということもありますが、そのシーンも含めてとても丁寧に書かれているゆえ、丁寧に読まなければならないような気がしたからです。

    死期迫って自宅に戻った老人の少年時代の思い出。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年03月28日

    原爆を落とされる前後の広島。
    核爆弾投下後の生々しい描写に思わず息をのむ。
    風化させない為に、と自らの体験を語る人がいる中
    体験を語ることの白々しさを感じてしまう人もいる矛盾。
    このぐるぐるとループする葛藤がとてもリアルで、私の頭の中もグルグルとしてしまう。

    戦争は愚かだとわかっていても巻き込まれ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年09月24日

    『安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから』
    広島平和都市記念碑に刻まれた言葉。
    この言葉の本当の意味を、私は深く考えてこなかった。

    ー「過ち」とは、一体誰の「過ち」なのか?帝国陸軍か?
    本当に原爆投下が戦争を終わらせのか?
    地獄ともいえる惨劇の犠牲者となった人々が、果たして「安らかに眠る」こ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月30日

    本やさんで何気に見て、タイトルに惹かれて購入。
    内容も分からないまま購入した。

    もっと気楽に読める作品かと思っていたので、ヘビーな内容だったことに少々戸惑った。
    80歳になろうかとしている死を目前にした老人が体験した、純粋な恋と原爆のストーリー。

    戦争を語る人が少なくなっている中で、この作品は、...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2017年04月04日

    圧倒された。
    戦争の、それも広島での子供時代
    儚い恋
    軍人の父親の死
    被爆者としての生活、家族
    たくさんの物事が切々と描かれていて
    つらいけど、悲しいけど、
    生きていくんだと、顔をあげる

    ネタバレになるのだけど、
    気持ちにグサッとくる一部を。。。

    生きる、ということは、
    わしはいままでええことじ...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年09月30日

    この物語の分岐点は希恵の娘が死産(もしくは、そして恐らくは福子によっての窒息死)したことの様に思う。もし、この子がいれば亮輔にとっては妹、希恵は本物の妾になった。とてもじゃないが、求婚など出来なかっただろう。

    それにしても、希恵は幼い。妾になったのにも関わらず、その息子と結婚することが可能であり、...続きを読む

    0

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