狭き門

狭き門

572円 (税込)

2pt

早く父を失ったジェロームは少年時代から夏を叔父のもとで過すが、そこで従姉のアリサを知り密かな愛を覚える。しかし、母親の不倫等の不幸な環境のために天上の愛を求めて生きるアリサは、ジェロームへの思慕を断ち切れず彼を愛しながらも、地上的な愛を拒み人知れず死んでゆく。残された日記には、彼を思う気持ちと“狭き門”を通って神へ進む戦いとの苦悩が記されていた……。

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狭き門 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    中学生の時に読んで以来の再読。私の恋愛観を決定づけた本。母親のことや前半の妹のエピソードなど家庭環境のことは全く覚えてなかった。延々恋愛と宗教とジェロームを理想化して悩む話だと思ってた。背景がなければそういう考えには至らないわけで、中学生の時の読書力の弱さだったのか。加えて宗教面の理解はできてなかっ

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    2017年02月02日

    Posted by ブクログ

    “力を尽くして狭き門より入れ”
    愛とは何か、を深く考察させられた作品でした。
    ただ、肉体は決して交わらないが、互いを常に思い合うプラトニックな愛で、狭き門へと入ることを試みたアリサとジェロームは一体真実の愛、そして幸福を手に入れられたのでしょうか。
    実際に読んで考えてみて、答えは否だと思います。

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    2015年09月09日

    Posted by ブクログ

    ジッドの生育歴や人柄とよく重ねられて作品が語られるが、ちっともそんなものとは関係なく、彼一人が考え、向き合ったものが言葉として語りだされている。
    作品の発表にとても年月を要するのも十分納得できる。真実を書くということは、生半可な覚悟ではできない。言葉では真理を捉えきることができないから。
    これほど、

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    2014年08月01日

    Posted by ブクログ

    青春のすべてを、愛を、犠牲にしてまで仰ぐべき信仰がわたしには理解できないし、アリサの禁欲的すぎる短い生涯を切なく思う。これを純愛と呼ぶべきなのかもわからない。ただただ、切なさと悲哀が残るストーリー。
    それでいてこんなにも惹きこまれるのは作者の筆圧のせいなのかな。
    なんども読み返してなんども切なくなり

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    2021年10月29日

    Posted by ブクログ

    狭き門より入れ


    信仰と愛はよく似ているが、過ぎた信仰は破滅を導く。のかな。
    信仰を理由に愛を拒むアリサの行為は、なんだか試し行為のような気がして。
    本当のところでジェロームを信じることが怖かったのかななんて。それが幼年期の母親の不倫というトラウマティックエピソードに基づくものだとしても。

    愛と

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    2021年01月24日

    Posted by ブクログ

    読みはじめたばかり。ジッドの他の作品の書籍が見つけられずにこれを読んでいる。
    味わって読みたい、早く読み終わってしまいたくない本というものがあるけど、これもその1つ。

    ジッドはサガンから知った。

    ある人が、この狭き門は若きウェルテルの悩みのような若い人の興味を引くというようなことを書いていて、確

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    2019年10月22日

    Posted by ブクログ

    「これ神は我らの為に勝りたるものを備へ給ひし故に、彼らも我らと偕ならざれば、全うせらるる事なきなり。」
                             (ヘブル書11:40)
    この聖句は、比類ない「青春の書」、ジッドの『狭き門』において、アリサが従弟ジェロームに残して去った、最後の言葉である。この

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    2016年04月27日

    Posted by ブクログ

     初読のジッドの本。
     物語は、「狭き門」を単身くぐり抜けようともがく女性の苦悶が描かれていて、読んで、息苦しい印象を持った。
     女性がこういう悲運に陥るというのは、めずらしいように思われた。また、物語を通して作者の影がうっすらとも見えないところに、その技術の高さがうかがわれた。
     全体の雰囲気が薄

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    2016年04月04日

    Posted by ブクログ

    神への愛と人への愛、果たして人は二つの愛を持って天国の狭き門をくぐることはできるのか?
    敬虔過ぎる二つの信仰心が織りなす恋の物語、ガラスのような繊細さが素敵です。
    キリスト教信仰は馴染みの薄い文化でしたが、大人の入り口で戸惑う女の子の生真面目な純潔と恋への憧れに置き換えて読んでましたvv

    0
    2015年02月27日

    Posted by ブクログ

    2015.1.21
    崇高な宗教観から理解を超える箇所が何度もあったが、尊い愛の話。アリサの日記を読みつつ、互いの互いを思う気持ちとそのすれ違いに涙しそうになった。愛とは何か、幸福とは何か、現代のしかも日本に生きる特定の宗教を持たない僕が読んでも考えさせられた。

    0
    2015年01月27日

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