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第六協洋丸、仮想敵国の領海に接近するためのスパイ船。柏木はその仕事を好まず、親友・成瀬に船長の座を譲った。だが成瀬は当直中に殺されてしまう。撮影済みのフィルムを奪われて。禁忌に触れてしまったとでもいうのか? 柏木は北の大地を餓狼の如き切実さで駆けめぐった。ただ真相に迫りたかったのだ。彼の前に立ちはだかるのは〈国家〉、そして――。日本推理作家協会賞受賞作。
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Posted by ブクログ
今年はお休みの日によく雪が降る。今日も朝目覚めると一面の雪。この本の舞台の鶴岡や築別には遥かに及ばないけれど。 「おすすめ文庫王国」に北上次郎から“志水辰夫はこの五冊を読め!”とあり、今更ながらにシミタツである。 悲惨な物語で、主人公はあがけばあがくほど状況は悪くなり、話が進めば進むほど暗い出自が明...続きを読むらかになり、何のためにこの闘いに挑んでいるのか、救いようのないお話が展開する。 しかししかし、物語の筋立てはこの際置こう。 この本の読みどころはそれまでもそこかしこに顔を出しながら、ラスト三十章あたりからどこを引こうかと迷う程延々と続くリリカルでハードボイルでセンチメンタルでめくるめく文体。じんじん痺れる。 救いがない中で差し伸べてこられた、二本の手。『人は必ずやこういう平凡な時間の中で老いていくことに悔いを残さないはずである』と喝破しつつそうでない人生を選んだ主人公への最後の救い。
初めての志水辰夫さんの本、船長の身でふとした依頼でスパイ船長の依頼を友に譲り、友の死に隠された真実を暴いて行くが。。。友の死の前に撮った写真に秘密が有り公安と組織の詮索が始る、昔の恋人、スパイ船の乗組員が絡み最後がやり切れない訳が判明する。描写が少ししつこい部分も有るがストーリーとしては面白かった。
船乗りの主人公、自分が船長をつとめる船がスパイ船ではないかと疑い始めその職を同じく船乗りの親友に譲る。その後、親友はなにか証拠をつかんだのか殺害されてしまう。真相を探るため、冬の北の地に向かう。 追われるシーンのすごい臨場感!闇の中で迫る追っ手との攻防! 後半とうとう証拠をつかみほっとしたとき、ま...続きを読むだ左手に持つ残りページが割と厚くありこの先まだ何があるのか怖かった。 そして全く予想できなかった種が明かしの最後は、悲しくむなしかった。 有無を言わせられない壁がある限りそうせざるを得ない。 物語とは別に、こちらもまた、女性が美しかったのが印象的。
結末の改竄を許しません!
長年のファンです。 講談社文庫で出された著書は、ほぼ全て作者の手によって書き改め、非常に残念の改竄が行われてしまいました。 独特な体現止めや、「キザ」と言われてしまう領域へ、寸止めのギリギリな痺れる台詞の数々に、当時の私達読者は「国産冒険小説であっても、ここまで格調高い文体をもって、世界...続きを読むへ勝負出来るのでは?」と云う儚い期待をしていました。 当時は、往年のJ.ヒギンズやギャビン.ライアル等も、一時の隆盛が収まり、「東西冷戦が一定の終息を迎えた時期~ポスト冷戦時代はどうなるのか」と、世界中がその先について色々と暗中模索をしている時期に、堂々と冷戦時代の「属国下であった日本の悲哀」を真っ直ぐ書き出したのが、彼の偉業でした。 いつしか時は流れ幾星霜…。既存の作品が同時代では古く見える、過去の産物にしか見えない様に感じられたのか知りませんが、一度世に発表をし、それなりの評価を受けた作品を、何故敢えて書き替えなければ成らなかったのか、そして格調高き文体も鳴りを潜めてしまったのか、 かつての熱狂的な読者である自分には、まるで裏切られたかの様な屈辱感、ちゃぶ台返しをされたような悲しみが、心に突き刺さりました。 新潮文庫版から読んだ方には、決して分からない感覚だと思います。このやるせない気持ちを「分かってほしい」とも思いません。ただ、あの頃に読んだ方々には分かっていただきたい、書き替えてまで、残る作品に成ったのか、皆さんに判断は委ねたいです。 「天に星、地に憎悪、南冥、八月、私の死。」 これを捨ててまで、書き替える必要があったのか、そして、せめて読者に判断を委ねるためにも、講談社版を失くしてはいけなかったのではないかと、今でも思っています。 大好きな作家であればこそ、その背負う物は大きいのだと。著者及び出版社には、御一考いただきたいと思います。
#アツい #泣ける #切ない
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