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世界恐慌の煽りをうけ、日本が深刻な不況に見舞われていた昭和七年(1932年)。カリスマ的な日蓮主義者、井上日召が率いる集団「血盟団」の若者たちが連続テロ事件を引き起こし、元大蔵大臣・井上準之助、三井財閥総帥・団琢磨が凶弾に倒れた。
茨城・大洗周辺出身の青年や、東京帝大を中心としたエリート学生たちは、なぜ井上に心酔し、凶行に走ったのか。その背景には格差社会、漂う閉塞感、政治不信という現代日本と酷似する状況があった。
最後の血盟団員へのインタビュー、中曽根元首相の証言、裁判記録などから「昭和史最大のテロ」の謎に迫る。
Posted by ブクログ 2018年03月06日
人殺しを正当化するなんて、絶対にあってはいけない。
と、テロリストや犯罪者を断罪するのは、誰でもできます。
しかし、彼らの言い分に耳を傾けるのは、この世界に「絶対的な見方」など、
存在しないことを知る上で、非常に大切なことだ思います。
なぜなら、人殺しさえも、正当化する状況は、今でも十分にあるから...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年06月18日
“血盟団事件”?これは「昭和の初め頃の不穏な情勢」を語る文脈で登場する事件の呼称だ。「大蔵大臣を務めた井上準之助と、三井財閥の団琢磨が、青年達によって暗殺されてしまった」という事件である。この事件に関しては、全くこの「2人の要人が殺害されてしまった」という事実と、それが“血盟団事件”と呼ばれていると...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年02月15日
格差、貧困、政治の無策、先行きの不透明感…著者の語るとおり昭和初期の日本と現代は重なり合うところが多いのだが、本書で描かれる青年達と秋葉原ややまゆり園の容疑者達の心の有り様は全く異なるように映る。今の青年の抱える孤独はより一層深く何も信じられるものが無いのか…
井上や彼を信奉する若者達に共通する熱さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月14日
中島岳志
血盟団事件 宗教団体 血盟団よるテロ事件を記録したノンフィクション
この本を読むかぎり、血盟団事件は 破壊により国家再生を目指す宗教団体のテロであり、五一五事件、二二六事件など 軍事クーデターの呼び水となった事件
反国家によるテロでなく、国家主義者によるテロ。国家の再生は国家を破壊...続きを読む
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