幸福について―人生論―

幸福について―人生論―

幸福は人間の一大迷妄である。蜃気楼である。がそうは悟れない。この悟れない人間を悟れないままに、幸福の夢を追わせつつ救済しよう。人生はこの意味では喜劇であり戯曲である。従ってこれを導く人生論も、諷刺的、ユーモア的にならざるをえない。本書は厭世哲学者といわれる著者が、豊富な引用文と平明な表現で人生の意義を説き幸福を教える名随筆「処世術箴言」の全訳である。

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幸福について―人生論― のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月01日

    【第一章】人間の三つの根本規定 まとめ
    一.人のあり方人柄。
    →健康、力、美、気質、道徳的性格、知性
    二.人の有するもの、あらゆる意味での所有物。
    三.人の印象の与え方。
    →名誉。人からどう見られるか

    【フレーズ】
    ・内面的な富をもっていれば、運命に対してさほど大きな要求はしないものである。
    ・平...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月12日

    大人になるにつれ、幸せについて考えることが増えて、でもそれがうまく言葉で定義できず、哲学者の力を借りようと思い読み始めました。自分の考えてる幸せと答え合わせもできてとても良かったです。重なる部分もあれば、そうかな?と思う部分もあり、読むのに少し時間がかかってしまいましたが個人的にはとても学びがあった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月24日

    中年にもなり、会社生活定年も見える年になると、自分の生きざまを振り返り、哲学に教えを請いたくなるものだ。
    ずいぶん前のWBS スミスの本棚で紹介されていて、その後すぐ購入した。その番組後、この本は注目され一気に注文が殺到したとも聞いた。ずいぶん温めて、読んだもんだ・・・
    さすがは哲学者、どう生きるか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年07月02日

     ショーペンハウアーは十九世紀のドイツの哲学者であり『意志と表象としての世界』という浩瀚な哲学書も残している。だが彼の名を世に知らしめたのは『パルエルガ・ウント・パラリポメナ』と題された数々の随想集であった。本書はその中の最大編「処世術箴言(生活の知恵のためのアフォリズム)」の全訳であり、名文家ショ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年03月18日

    人は不幸になったら急に過去の平凡な日々を憧れる…つまり、何事もなく終わった一日を幸せと思えるかどうか、これがこの本の要点だったと思います。
    視点を変えれば基本的に私たちは幸福な毎日を過ごしていたのですね。

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    Posted by ブクログ 2016年03月11日

    スミスの本棚で本谷有希子が勧めていて
    興味を持って読んだ。
    ショーペンハウアーと言えば哲学者だが
    この本は非常に読みやすい。
    幸福に関する考察はとても的を得ているので
    目から鱗の箇所が多かった。
    彼自身について言えば晩年は幸福ではなかったので、後半は少し陰鬱な感じはあるが多くの事を学べる本。

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    Posted by ブクログ 2014年05月10日

     購入してから随分長い間積読状態だったが、いざ読み始めたらその面白さに一気に読み切ってしまった。
     人生を知り尽くしたとでも言わんばかりの的確な考察が多く、現代でも十分に通用する。とても160年も前に書かれたものとは思えない。曰く『幸福に対する二大敵手が苦痛と退屈』、曰く『他人の意識のなかに起きるこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年10月06日

    幸福とはなにか、伝えていることはシンプルだが、シンプルなことほど伝わりにくい。長く丁寧な文章の繰り返しで、筆者の思うことを伝えようとしている。
    随所にあふれるシニカルな表現が心地よい。

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    Posted by ブクログ 2012年09月30日

    職場や友人などの人間関係の悩ましさについて、あれやこれや愚痴っていたら、「これを読むといいよ。きっと今のお前に響くことがたくさん書いてあるから」と、父が私に差し出した本。。。差し出されて、即効で数ページ流し読みしてから、ぐいぐいと世界に引き込まれ、まるで、たった今の私のためにあるような本ではないかっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年05月14日

    30歳を過ぎた頃に読むと、その後の人生が変わるかもしれない本だと思う。それ以前に読んでおくのも良いと思うが、それが本書に記されていることを行動として起こせるのだろうかと思ってしまう。30にもなれば、人生についてある程度の見解が開けてくる。その中で本書に出会うことで、さらに人生に幅を持たせ人間らしい人...続きを読む

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