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歩くことは、思い出すこと。 『孤独のグルメ』などで人気のマンガ原作者が、地元・東京三多摩地方を40年ぶりに散歩。歩きながら、思いは野性味あふれる少年時代にタイムスリップ。母が作るせりそばやぬか漬けなど、少年時代のささやかながら豊かな食生活は、著者の作品の原点を垣間見せる。実弟・久住卓也のイラストもノスタルジーあふれる、街歩き&自伝的エッセイ。
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Posted by ブクログ
三多摩原人、学名トリタマトロプス・エレクタス。三多摩に生まれ育った筆者があらためて三多摩を歩いた訪問の記録。 あの「孤独のグルメ」の筆者は三鷹の生まれ。懐かしい多摩地区を歩き昔を回想する。単純な旅歩きでも回想録でもなくハイブリッドであるところが本書を相乗的に面白くしているように思う。 自分にも多...続きを読む摩地区は住処であり勤務地、親しみを持って本書を読むことができた。 同じ東京出身で一括りにされがちな多摩地区出身者の微妙な心理の指摘が実に炯眼。 「三多摩原人が三多摩原人のまま、背伸びもせず嘘もつかず、時代も出身地も超えて万人を魅了する新しい都会の音楽を作ったところが、ユーミンの天才なところなのだ。」 ユーミンと並んで忌野清志郎を崇拝している。 そもそも三多摩とはなんぞや、そこが地元民には面白い。二十三区の荻窪についてなど、面白い。 三多摩の人の持つ二十三区民に対する微妙なコンプレックスとそれを超えた三多摩賛歌、実に楽しい紀行です。
私自身も三多摩原人なので非常に親近感。そして自分のルーツを一緒に探索するような気分だった。わかるわかる、東京人じゃなくて、多摩っ子なのよね、と思いながら読んだ。もちろんそうでない人も久住さんの文章のおもしろさに楽しく読めると思う。
決して大げさに誉めたりしないけど、久住さん三多摩好きなんだなというのはビンビン感じた。毎日近くを自転車で走ってるけどその存在を知らなかった「ぬくい湯」、こんど行ってみよう。
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