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芸術には芸術の分際がある。アートの出生とその証明。ポップアートと死の平等。あまりに根源的な(反)入門書。
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Posted by ブクログ
このひとの本を読んだのは初。おれリスペクトする人リストに入りました。いい本です。まず現代アートというものを初めて知りました。今まで何もわかってなかった。わかるっていうのも違うっていうはなしだったけど、そういう観点も含め、感謝。そしてその先、時代や人間や世界やこの国に対する洞察からの切り口、また提言が...続きを読む素晴らしい。読むべし読むべし。
タイトルとは逆に全く入門ではない現代アートの流れにある精神を読み解く書。言葉遣いが読みにくいという意見が多いみたいだけど、読みにくさの中に真意がある(本当に書く力がある人!!)。
芸術関連の本をしっかり読んだのは、これが始めてのような気がする。高校の終わりくらいから、近代と呼ばれる時代に関心を持ち始めて、今までいくつかの衝撃的な本にも出会ったけれど、こちらもその一つとなった。同時に、今まで芸術について関心を払って来なかった自分の視野の狭さを思い知らされた。 人間から芸術を抜...続きを読むき出せばそれは動物となり、芸術から人間を取り去った時に残るのは機械にすぎません。(p.297) アートというものは、突き詰めて考えると、ひとりひとりの人間が、いまここに存在しているという驚きそのものなのです。(p.303)
おもしろい!歴史同様一番近いようで知らない戦後のアートの動きを追いつつ、日本人としてのアートとの関わりを提起する。 アートは、“ひとはみなひとりで生まれてひとりで死んでいく”という「真理」を「心理」とつなげていくフレームワークになるのではないか。 過去のコンテクストを踏まえて解釈する知的遊戯として...続きを読むのアート鑑賞であることを知るとともに、 ひとが存在していることのメディア(媒介)としての存在意義があるのだと感じました。大満足。
芸術とは祈りなのだ。 重要なのは作品ではなく、その時の心情、経験。 それがあふれ出したものが偶然作品となっただけなのだ。 つまり生活だ。生活にある神や自然、流れへの祈りが可視化できそうで出来ない、見えそうで見えない、そこにこそ芸術の根源がある。 そう考えた場合芸術作品との衝突というのは、 作品に至る...続きを読む系譜をたどることになる。 それは技術の追求、人工の完成という系譜ではない。 作品を作るときの心情なのだ。 大切なのは作品ではない。芸術は芸術の範疇を超えることができない。 人生における感情の起伏。その最たるところに芸術はない。経験にだけそれはある。経験とは生活だ。その録音機のようなものでありたい。
批評ってなんだろう?の答えを美術分野に求めて読んでみた本。 「アート」、「美術」、「芸術」の言葉の意味から、キリスト教、貨幣価値、冷戦など(西洋の)歴史の流れのなかでのアートの変遷。 「入門」というだけあって、非常に読みやすく理解しやすい。 (ん?でも理解できているのか?わたし) 「批評」につい...続きを読むては、作品と双子の関係とのこと。 神様や権力者の手から離れた美は、その存在を自ら保証しないといけない。 ルールから外れた作品はなかったことになってしまう旨の記述も、なるほどそうか、と納得。 一番の肝は最終章「最後の門 アートの行方」。 近代以降の日本(列島)人にとってアート的な価値とは何か。 キリスト教の神の絶対性と関わる西洋的な「美」とは当然異なる、「あらわれ」と「消え去り」。 岡本太郎の「呪術」、柳宗悦の「民藝」。 (21世紀を迎えても、インテリ的な「美術」というのは西洋から不自由なのだなあ。) P302から引用--- わたしたちの人生で最大の強度は、けっして芸術作品からかたちづくられているわけではないのです。…紡ぎ出された体験にとって作品とはいわば媒体にすぎないのであって、作品そのものが体験を超えて普遍的な価値がある、などということはありえない。強くそう思います。 ---引用終わり カメラで撮った月と、人が脳内で見ている月の大きさはすごく違う。 コンピューターグラフィックスで、 人の視点と同じようにカメラと対象を動かしても、 見えている対象の見え方は違う。 (だから舞台の映像化が難しいのじゃないかと思う。) 私は、以前からそれが人間のすごいところだと思っているのだけど、 そういうことを思い出した。 あと、これを読み終わったときに原研哉さんと阿部雅世さんの対談をまとめた「なぜデザインなのか。」のことも思い出した。 多分、西と東とかの話があるからだと思うのだけど。 「なぜデザインなのか。」P84から引用--- 阿部 …柳宗悦さんが、昭和5年に、ハーバード大学で「日本における美の標準」という講義をしたのちに、日本は文化で世界に貢献するべきだと痛切に思った、というようなことを書いておられますが、それから八十年近くもたったいま、孫、ひ孫のような世代の私たちが、いまだに手土産持って、教えていただきにあがるばかりだとしたら、恥ずかしいことだと思います。 ---引用終わり とか。
アートのコンテクストとは?とか、資本主義とアートとか、アメリカとアートとか、みーんなわかり易く説明してくれている。 赤瀬川、岡本太郎の偉業からこの先まで、考えずにはいられない。日本のアートについて考える際に、まずこれに出会いたかった。
とても面白く、かつ、まっとうな入門書。現代アートについて説明しよう時、語りきれないからこそ「反」という形になってしまうというのはとても誠実だと思う。それは歴史と伝統なき国家、アメリカが芸術の中心となるための必然的手法であり、神や王権の様な捧げるべき権威対象を失ったが故にアートはそれ自身がアートである...続きを読むことを証明し、資本主義という市場でその価値を決定される。また日本で美術館やアートに一種の距離が存在するのは、こうした西洋の文脈上に接ぎ木の様に日本の文化が接続されているという説明は非常に納得がいくものだった。
神が死んだ後のアート ミニマルアート ドナルド・ジャッド ロバート・ラウシェンバーグ 表面と枠 ジャスパー・ジョーンズ フランク・ステラ ブラックペインティング 郊外 サイト、エントロピー ロバート・スミッソン アンディ・ウォーホール 人格と作品の逆転 第二次世界大戦→バウハウス×表現→...続きを読むアメリカ 抽象表現主義 YBA 西海岸アート チャールズ・マンソン 呪術的 マイク・ケリー、ポール・マッカーシー、クリス・バーデン、ジム・シャウ(スリフト・ストア・ペインティング) もの派 端的にそこに物があり、それ以上でもそれ以下でもない フォーマリズムという批評 民藝 柳宗悦 直観を重視せよ 工(創作)よりも趣(体験) 水墨画 禅の世界
この本を読んだきっかけは忘れましたが、大きな衝撃を受けた一冊です。 序盤は今までのアートの流れに触れ、後半で椹木さんの主張が述べられています。 アートの流れをほとんど分かっていなかった私にちょっとだけその世界をのぞくきっかけを与えてくれました。 印象的だったのはお金とアートの近接性を述べた部分で...続きを読むす。 赤瀬川原平の偽札などの事例をあげながら述べており、新しい見方をえることができたと思います。 また、終盤のアートの未来に対する希望を述べた部分でハイデガーが紹介されていたことがきっかけでハイデガーについてちょっと勉強しました。 しかし、ハイデガー関連の本を何冊か読みましたが、なんとなくは理解できたものの人に説明するほどまではいかず。。。 しかしこれが特定の哲学者について詳しく知ってみようとする初めての経験だったので、良い勉強になりました。 アートって超面白いかも!!と衝撃を受けた一冊として、印象に残っている本です。
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