震災学入門 ――死生観からの社会構想

震災学入門 ――死生観からの社会構想

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東日本大震災によって、災害への対応の常識は完全に覆された。これまでの科学的・客観的な災害対策は、すべて被災者の視点から見直されなければならない。リスク対策、心のケア、コミュニティ再建、巨大防潮堤計画、死者をどう弔うかなど、従来の災害学・災害対策では解決できない諸問題を、弱さの論理に根差す、新たな「震災学」の視点から考え抜く。東北の被災地に密着しつつ、多彩な調査・研究活動を展開してきた気鋭の社会学者が、3・11以後の社会のあり方を構想する。

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震災学入門 ――死生観からの社会構想 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年06月11日

    ■被災者同士のタブー。家族を亡くした遺族から話を切り出されれば自分たちも話すがそうでない人に対しては話さない。家族を亡くした遺族も亡くならなかった人も一線をお互いに設けている。
    ■「記録筆記法」は被災者自らが大災害で経験した事象についていつ誰がどこで何をどのようにしたのかを書き綴っていくというシンプ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年06月06日

    政府が対応し、マスメディアが伝える。その当たり前になった震災の「イメージ」ががらがらと崩れ、今まで気付かなかった、そこに生きる人々の息遣いが感じられた。

    ・日本は世界で希に見る四つのプレートの境界に隣接し、世界の九割以上の地震が頻発する地帯にあり、さらに台風をはじめ急峻な山々に囲まれた土砂災害や洪...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年05月23日

    例えば、あの日から自分は何を学んだのだろうと考える。
    大地震、震度1にも気づく感覚、津波の恐ろしさ、原子力発電、瓦礫と被災物etc...
    あるいは死生観というものも変わっただろうか。災害列島で生きていく覚悟。

    すべてがあとがきの一文に集約されているのではないだろうか。

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    Posted by ブクログ 2016年03月07日

    津波に襲われるのは起こりうることで、許容するのではなく、しかしそういうものだと受け容れる。これは歴史である。人は死ぬものだ。だが、街は死なないようにもできる。それが歴史だろう。

    国が生きるか、街が生きるかどちらの歴史が優先されうるのか。当事者主権というのは国を成り立たせている原理でもあるのだから、...続きを読む

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