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謎の隣国・北朝鮮。報じられるのは金一家の独裁体制や核・拉致問題などの政治トピックばかりだが、かの国にも普通に生活する一般人がいる。北朝鮮出身の父親と在日韓国人2世の母親の間に生まれ、朝鮮総聯に勤務していた筆者が目にした北朝鮮の真実とは? 朝鮮学校の人々、北で暮らす家族や一般市民、韓国・北朝鮮の政府関係者、日本の公安関係者、さらには世界のほかの国の人々に映る等身大の北朝鮮像がここにある。
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Posted by ブクログ
北朝鮮人について知りたくて読書。 北朝鮮についての本にしてはユニークな視点の本。 著者が元総連職員だったため、暴力団のように報じられる朝鮮総連について内部事情や業務、スタンス、職員などについて興味深く読む。 北朝鮮という国について焦点があたっているのではなく、北朝鮮人、一般的な庶民に焦点があた...続きを読むっている点も特徴。 著者が在日2世で、かつて北朝鮮のパスポートを所持し、韓国パスポートへ切り替えた経緯から生まれたアイルランドのビザ取得の顛末や韓国仁川国際空港での反応など実体験に基づいているのでリアルさがある。 アイルランドは、ビザなしで行ける日本人でも面倒な国の1つなので、北朝鮮のパスポートだと余計に…なんだと思った。 本文でも触れられているが、在日朝鮮人=北朝鮮人(国籍)ではない点は、多くの日本人は知らない。そもそも北朝鮮について興味も感心もなく、マスコミで報じられる北朝鮮=恐怖、危険、戦争、ならず者集団、独裁、貧困などを連想する人が一般的だと思う。当然ながら、北朝鮮にも普通に生活している人はおり、リア充な人もいるわけだ。 国家と庶民を分けて考えないとその裏に隠れている真実がぼやけてしまうのは中国も同じこと。 著者が竹島へ上陸していたのは初めて知った。北朝鮮に従兄弟など親戚がいる点は、実態に近い北朝鮮を伝える上で強みだ。 各エピソードの具体的な年代や日付が書かれていないのは、何かしらの配慮かなと思った。 本書は、日本の報道で伝えられる北朝鮮とは違った一面を知ることできる。文体も軽い感じであるが、読みやすく、引き込まれる文章。やや手に取りづらい表紙ではあるが、著者と同姓の女性でも共感できる部分があるのではないだろうか。 読書時間:約4時間 (小説を読むように普通に精読)
変わり者(だが実は正統派?)の在日2.5世による、変わり種エッセイ?ルポ? しかし著者も出てくる人も皆キャラ立ちしすぎ。体験談も突き抜けている。まあホント個性的な話ばかりで、なのにリアリティ・人間味に溢れてて面白い…。 しかし読後こうして振り返ると、現状の分断状態の大変さというか非正常さをジワジワと...続きを読む感じてきたりもするから不思議である(個人の感想)。 実に稀有な本。
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