日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったのか

日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったのか

896円 (税込)

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昭和初期の北樺太石油、満洲国建国時の油兆地調査、そして東南アジアの南方油田。
そこには確かに石油があったのに、日本はモノにできなかった。そして石油政策なきまま、戦争へ突入する。

43年間、商社でエネルギー関連業務に従事し、現在はエネルギーアナリストとして活躍、『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』(文春新書)を上梓した著者が、戦前、戦中の石油技術者の手記を読み込んで明らかにした戦後71年目の真実。そこには現代日本のエネルギー政策への教訓があった。

第一章 海軍こそが主役
第二章 北樺太石油と外交交渉
第三章 満洲に石油はあるか
第四章 動き出すのが遅かった陸軍
第五章 対米開戦、葬られたシナリオ
第六章 南方油田を奪取したものの
第七章 持たざる者は持たざるなりに

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日本軍はなぜ満州大油田を発見できなかったのか のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2020年03月11日

    【技術とは,ハードだけで成り立つものではない。何のための技術かというソフト面を追求することも重要なのだ】(文中より引用)

    戦前の日本のエネルギー政策、特に石油との関係に光を当てながら、意思決定や思考法にまつわる様々な問題点を指摘した作品。著者は、三井物産で一貫してエネルギー関連業務に携わった岩瀬昇...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年12月24日

    そもそも陸軍は石油をあまり使わなかったので関心が薄かったというのが原因。
    軍隊というのは保守的なので新しい流れについていけないのでしょう。

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    Posted by ブクログ 2017年11月25日

    世界最前線のビジネスマンが書いた本は、学者の書いた本とは全く違う面白さがある。
    太平洋戦争開戦前に石油の需給や戦況の展開を正しく予想出来ていながら、対米戦を回避できなかった不思議。国民世論が戦争を望んでいたにせよ、東条英機の頭の中を覗いてみたいと思った。

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    Posted by ブクログ 2016年04月29日

     本書は、日本の石油史を描いたもので、表題はその一部でしかない。
     明治末期の石炭から石油への変換期、樺太石油のロシアとの交渉、満州や戦時の石油をめぐる政府や軍部、石油会社や技術者などの状況を記してあり、石油から見た日本現代史と言ってもいい。
     石油技術者の意見や提言は、政軍には軽んじられ或いは理解...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年03月09日

    石油探査の専門家の本。

    南方の石油を取りに行く話ばかり印象に残っていて、樺太や満洲で油田を探していたことを初めて知った。
    例によって場当たり的で陸と海が無益な争いをしていて、頭が痛くなる。

    発見できなかった理由を知って学ぶのは意味があるが、当時発見できていたとして、あの場当たり体質では活用できず...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月25日

    日本軍が科学技術を軽視した結果きっちり痛い目を見た、というお話のうちの一つ。アメリカの経済制裁が手ぬるいせいで原油が輸入できてしまって開戦できてしまった(大意)、というのは初めて知った

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    Posted by ブクログ 2019年07月02日

    数字は嘘をつかないが、嘘は数字を作ると言う言葉がでてきたが、嘘で積み上げられた石油の産出量や需要量でWWIIの開戦が決定された。事業計画でも根拠ないが、事業規模ありきで数値目標を積むこともあるとは思うが、責任をもって遂行できる数値目標を立てるべきだと思った。

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    Posted by ブクログ 2016年05月14日

    日本が太平洋戦争で対米開戦に踏み切ったのはアメリカからの石油の禁輸がきっかけであったことはよく知られています。当時、日本が実効支配していた満州や樺太では現在はかなりの量の石油が生産されています。もしも当時の日本がそれらの地域で石油を生産するに至っておれば、対米開戦のシナリオは違った結果を辿ったかもし...続きを読む

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