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津波に呑まれながらも濁流の中を自力で泳ぎ、人々を救助した隊員たちがいた! 自らの家族の安否も確認できないままでの救助活動、遺体と向き合う苛烈な日々……。そして非常事態に陥った福島第一原発では、世界が注視する中、全国からさまざまな部隊が召集されていた――。自衛隊を追い続けた著者二十年の歳月が生み出した緊迫と感動のノンフィクション。兵士シリーズの最高傑作。※新潮文庫版に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
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Posted by ブクログ
何度も涙が出て来そうになった。 自衛隊員の方々の『覚悟』には本当に頭が下がります。 皆様のお陰で今もなんとか平穏に過ごせている日常に感謝致します。本当にありがとうございます!
東日本大震災の時に実際に被災しつつも救助活動等にあたった隊員への取材結果をまとめた本。 その他、普通に隊員に取材した結果をまとめた本もシリーズ化されている。 彼らの「普段の生活」を知るには良いかも。 「軍隊またはその他の実力組織」というのは何十万人、何百万人で構成される「自己完結型組織」だから、...続きを読むある意味「運用要領がマニュアル化されている社会そのもの」なところがあって、それについての知識を得るというのは、ミリタリー関係なしに面白い。
自衛隊は災害救助に徹するよう、役割を明確にできないのだろうか。寡黙で任務に忠実な組織。がしかし、同時に軍隊であるという現実…
3.11での自衛隊の活躍が描かれている 感動、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂を務め、もって国民の負担にこたえる」という言葉に感動
もちろん、涙無しには読み進めることができない。 手を汚さない高みから皮肉なご高説を述べるだけの大江健三郎や坂本龍一が伝えることのできない、「現場」の視点だ。
ほんまに、こんな風な気持ちで活動してくれとるんかと思うと、頭が上がらへん。しかも、それやのに感謝されることにそれでも葛藤しとるってのは、なんて報われへんことなんやろう。ほんまに。
抑制された筆致が余計に津波の凄絶さを物語る。あまりにも凄惨すぎて何度か本を閉じた。果敢に救助活動に立ち向かうも、そこに存在するのは遺体累々。過酷過ぎる現場で幾度も嗚咽しながらも、これ以上傷まぬよう、細心に遺体を運ぶ自衛隊員。 ひとりの自衛隊員が呟く。 ◉「来るか来ないかわからない<いつか>のために...続きを読む備えている。その<いつか>が今日遭っても明日遭ってもいいように」 ◉「自衛官は活躍しないまま退官することが一番いいんです」 震災から5年。あの衝撃や記憶が薄れていく中、今日も明日も「有事」に備え、激しい訓練に励む自衛隊員がいる。どうか、その訓練が徒労に終わることを祈るのみ。
自衛隊員に地道な取材活動している著者ならではの、自衛隊員が新聞報道されていない個々の活躍を描いたノンフィクション作品。 安易な自衛隊批判の反証材料や大規模震災の描写資料としても価値がある作品。 圧巻なのは、通勤途上の自衛隊員達が津波に罹災しながら、生命の危機にある救助を要する人達へのリミットである...続きを読む72時間を意識し、出せうる限りの救助活動をする描写は、感動させる。 また、福島原発へ決死の冷却作業を冷静沈着な陸上自衛隊員の姿には、日頃の鍛錬や準備の重要性に気づかせてくれる。 この作品を読んで思ったのは、 将来、政治判断ミスで、国益がない国際紛争に巻き込まれ、自衛隊員を殉死させるのは、国家の重大な損失になるだろう。 彼らは、最期の切り札として温存すべきであり、国民として愛すべき公務員であると断言しても言い過ぎではないと思います。 時系列が分かりづらかったぐらいが難点で、何も言うことなしのノンフィクション。 過去に、自衛隊批判した大作家殿って誰?と思わず調べたくなります。
東日本大震災の際の自衛隊の働きは目覚しかったが、ニュースになったものばかりでなく、その陰にあった夥しい数の隊員の活躍やドラマが本書には汲み上げられている。家族の安否を気にしながら、その無事を確かめることもせず任務を遂行した隊員たちには頭が下がる。そういうことを本書は改めて思い起こさせてくれた。 本書...続きを読むのテーマとは関係ないのかもしれないが、震災時に世界中から賞賛された住民の秩序ある行動に裏で、火事場泥棒のような行為があったり、助け合いの精神を発揮した住民がいた一方で我が身第一の人もいたことが印象に残った。また、著者の大江健三郎に対する厳しい批判も印象的であった。
その存在の是非を常に問われてきた組織の中で、最前線に立って「戦う」人たちのノンフィクション。 彼らの戦いは奪うことでなく救うことで、であればこそ未曾有の大災害の中、危険を省みず救命にあたった自衛隊の皆さんには本当に頭が下がる。 彼らの仕事が「奪う」ことに変わらないよう願うばかりです。
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兵士は起つ―自衛隊史上最大の作戦―
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