VTJ前夜の中井祐樹

VTJ前夜の中井祐樹

1,540円 (税込)

7pt

4.0

平成元年(一九八九年)四月。まだ雪が残る北海道大学キャンパス。十八歳の柔道未経験、白帯の青年が柔道場に見学にやってきた。札幌北高校レスリング部出身の中井祐樹であった。中井は増田俊也ら上級生による関節技のデモンストレーションに感動し、その場で入部を決める。六年後、北大柔道部を引退後、大学を中退してプロ格闘家となった中井は、一九九五年、日本武道館で行なわれたバーリトゥードジャパンオープン95(VTJ95)という過酷なワンデートーナメントに一七〇センチ、七〇キロという小柄な身体で出場、北大柔道部で身に着けた寝技を武器に戦っていく。ヒクソン・グレイシーから「サムライ」と呼ばれた男が得たものと、失ったものとは──。格闘技史に残る伝説の大会を軸に、北大柔道部の濃密な人間関係を詩情豊かに謳いあげた表題の『VTJ前夜の中井祐樹』。さらに、天才柔道家・古賀稔彦を八年かけて背負い投げで屠った堀越英範の生きざまを描いた『超二流と呼ばれた柔道家』、東孝、ヒクソン・グレイシー、猪熊功、木村政彦ら、生者と死者が交錯する不思議な一夜の幻想譚『死者たちとの夜』、そして巻末に北大柔道部対談を併録。人間の生きる意味、生き続ける意味を問い続ける作家、増田俊也の原点となる傑作ノンフィクション集。大宅賞&新潮ドキュメント賞をダブル受賞したベストセラー『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』、自伝的小説『七帝柔道記』に続く、「柔」三部作の完結篇。

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VTJ前夜の中井祐樹 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    表題作は、中井という人物の思いに迫力はあったが、なぜかそこまで訴えかけてこなかった。他の短編と比べると、という相対的な意味で。それよりは、七帝柔道記で出会った人たちとまた再会できたことや、その中で後輩の中井という人か異端の道を歩んでゆく流れが、よかった。
    超二流と呼ばれた男は、わかりやすくて楽しかっ

    0
    2017年08月12日

    Posted by ブクログ

    ◇電車の中で読み始めたところ、夢中になってしまい、乗り過ごす危険を感じて、電車の中では読むのをやめました。

    以前、読んで気になっていた『七帝柔道記』の、その後を知ることができたのが嬉しいです。
    おー、竜澤が主将、筆者が副主将になったのか。

    それにしましても、タイトルから何てマイナーな話題なのか、

    0
    2020年01月28日

    Posted by ブクログ

    中井さんの話だけかと思いきや堀越英範という柔道選手の話もあり、そっちも面白かった。最後の対談は少し冗長かなということで星4つです。中井祐樹という人間がますます好きになる話満載です。

    0
    2014年12月28日

    Posted by ブクログ

    内容(「BOOK」データベースより)

    格闘技史に残る伝説の大会を軸に、北大柔道部の濃密な人間関係を詩情豊かに謳いあげた『VTJ前夜の中井祐樹』。天才柔道家・古賀稔彦を8年かけて背負い投げで屠った堀越英範の生き様を描いた『超二流と呼ばれた柔道家』。さらに、ヒクソン・グレイシー、東孝、猪熊功、木村政彦

    0
    2016年02月15日

    Posted by ブクログ

    ☆3(付箋10枚/P189→割合5.29%)

    いやー、この人はいいなあ。
    前2/3くらいが短編集なのですけれど、今後の壮大な物語の序章を感じます。そして後半が七帝柔道記で本当に味があった和泉主将との対談、生の声が聞けるとは。

    ***以下抜き書き**
    ・人は、春に生まれ、盛夏を生き、秋を迎えて冬と

    0
    2015年03月30日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     高校で剣道部に所属していたのだが非常にいい加減に参加していて、今にして思うと野球部か柔道部に所属しておけばよかったと後悔している。野球は本当に下手なのだが、あの時期に励んでいれば一生楽しむことができた。柔道部は、剣道部の隣で練習を横目で見ていた。柔道は大きな人が多くて怖かったのだが、今にして思えば

    0
    2016年11月05日

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