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デリヘル嬢と、ホンダ・ビート。疾走する群像小説。 首都圏から約1時間、地方都市に住まう主人公。予備校に通いつつ地元の友人たちと遊んでいたある日、ホンダの乗用車「ビート」を譲り受ける。クルマの改造、新たな出会い、そして恋。 先日「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞を受賞した著者による、第142回芥川賞の候補にもなった快作!
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Posted by ブクログ
叔父の家に住まわせてもらいながら、 予備校に通い、親には息抜きという体でバイトもしている。 バイト先は自転車で通うものの、20キロと遠い。 そんな折に、仕事先で仲良くなった仲間のうちホストもしているという、 仲間から車検が切れかけてる車をもらえることになるのだが・・・。 表題作の中編と「一丁目一番地...続きを読む」の短編からなる2部構成。 2作品の共通点は、好奇心ってところでしょうか。 人にはそれぞれ好奇心があり魅了されるものがある、 と思いますが、 その対象が、いつ現れて、それが何かってことになる。 表題作では、車に魅了され、2作目では、競馬に魅了される。 本を読む人たちは、次読みたい本に魅了され、 読んでみて、面白かった、イマイチだったと何かしらの評価をくだし、 ブクロ利用者は、レビューを書く。なんてことを言ってみたり(笑)。
3.0 どうってことない特に面白くもない物語なのに、読ませるのはさすがだと思う。でもやっぱりそんなに面白くはなかった。
芥川賞受賞6年前の羽田圭介作品。関東の地方都市、変化の乏しい日常生活の描写をどう感じるかで評価は分かれるかもしれない。暴言かもしれないが、ジャンル小説に比べたら、純文学は大抵ダラダラしてる。そこが好きかどうかでしかない。
車についての細かい描写。初めて車を手にした高揚感、不安。そして一度手にするといじりたくなる。車のことはあまり興味が無いが確かに田舎にはこういう若者が今も存在する。車好きの人にとってはたまらない小説なんだろうなぁ。
経済的な成功をおさめた奴も、そうでない奴もいるんだが 誰もがいまだモラトリアムを卒業できずにいて いつまでも中学生みたいな話題で盛り上がっていられる自分でありたい、と そんなことを願ってそうな若者たちのあつまりを描いた作品なんだ そしてそのなかでも、ある種のナルシスト あしたのジョーへの憧れにも似た...続きを読む求道的性向を持つ連中は たとえばハイ・スピードの領域をぶっとばす時間のうちに 「本当の自分」を見出そうとするんだけど あとに残るのは真っ白な灰ならぬ、焦げタイヤのゴム粉だったりするわけだ タイトルにある「ビート」とは、ホンダの軽の銘柄で ひょっとしたら「オン・ザ・ロード」のビートニクに引っ掛けた オマージュの駄洒落なのかもしれない しかし日本のことであるから、のんびり閉塞した空気からは なかなかのがれられないのである
表題作『ミート・ザ・ビート』。 懐かしい葛藤だよね。バイト取るか成績(受験)取るか、欲しいものもたくさんあるし、欲しい=必要でないけどあったら便利だし安心だしっていう、永遠のテーマ。地方都市の車がなきゃ何一つ始まらない生活。 この生活感が異様なほどリアル。バイト仲間たちとの関わり方とか。
『ミート・ザ・ビート』 叔父の家から予備校に通いつつ、工事現場のバイトをする彼(ベイダー)。バイト仲間のケン、ブヨ、レイラ、ザキ。そして風俗嬢のユナ。田舎の街で車は持ってるのが当たり前。彼もレイラからビートを譲って貰う。勉強、バイト、車、女、時間とお金の使い方は人それぞれ。 『一丁目一番地』 19...続きを読む0センチを超える長身と120キロを超える体重。マサルの日課はダイエットのためのジョギング。ある日、Googleで彼のジョギングコース上に競馬場が有ることを知る。競馬場で初めて見た馬と騎手と人々の熱気。ギャンブルには興味がないけど、甥のコウタに新しいテレビを買ってあげたい一攫千金を狙う。
初!羽田さん作品。 読みやすいけど、別に安易な書き方ではない 描写が的確で表現がうまい!気持ちや状況を想像しやすい。 ストーリーはなんてことないかなー 山場とかも特に感じなかった。 全体的な雰囲気やキャラはわざとらしくなくてシンプルな感じ。 ベイダーが自転車こいでる感じとか、一人で車運転してる焦り...続きを読む感覚とか特に面白い。 どちらかいうと二つ目のマサルがダイエットしてて競馬に行く話の方が記憶に残ってるかも。 多分、ストーリーは忘れるけど表現の巧みさは理解。 学生には勧めづらいかな。 もー1冊くらいは読みたい!かな!
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