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ルパンの赴くところ事件あり。怪盗の跳梁の前にはパリ警視庁の名警部ガニマールでさえ、手も足も出ないありさまだ。ルパンに挑まれ、翻弄された被害者たちは結託し、ついに英国から、かの名探偵シャーロック・ホームズを招聘することにした。腕を撫し、盟友のワトソンとともに勇躍フランスへと乗り込んでくるホームズ。全国民注視の中、怪盗紳士対不世出の名探偵の正面切っての対決が開幕した!シリーズ中屈指の人気作品を最新訳で贈る!
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Posted by ブクログ
反感を買うこと承知で申し上げると、ドイルよりルブランの書くこのイギリス人探偵の方が親しみが持てる。幼い頃から親しんでいるのがルブランであることもそうだが、人間味があるように感じる。 ルブランは、快活でお茶目で大胆不敵、そして生命力に溢れたルパンという魅力的な内面を描くことに秀でていると思っている。そ...続きを読むんな心躍る描写とキャラクターとしての魅力を備えた探偵怪盗の対決は、旧き良き探偵小説・犯罪小説を愛する私にとって──というか老若男女にとって垂涎ものだろう。 最後に読んだのは小学生の頃で10年ほど間が開いたが、当時「ルパ子」と父に揶揄されるほど読み耽っていたので大体のことは覚えていた。それでも興奮が抑えられない!今作はルパンの義賊らしい魅力よりも探偵の方に焦点が当たっていて、ホームズの方を応援しながら読んだ。いやしかしどちらも大胆、知力に富み、自らの力を信じて疑わない、月並みな言葉だけれど格好良い。犯罪小説のロマンの象徴だと信じてやまない。 訳者もとても良かった。新潮の同作も購入したので読み比べてみようと思う。いやまあ、ドイルの非難(非難してしかるべきと思うが。どう考えてもルブランが間違っている)エルロック・ショルメという名前だとどうにも集中できないので、ホームズでよかった笑
ルパンかっこよすぎない?! もちろんホームズもいい! 何と言っても、勝敗の結末の仕方がおしゃれすぎる! ルパンとホームズ、どっちもファンになってしまったので、それぞれの本をもっと読もう!
「よろしければ葉書でも…宛名はパリ、ルパンで十分です。切手はいりませんから。さようなら、また近いうちに…」 こりゃ、書いてる作家も、訳してる人も楽しいでしょうねえ(笑) ######## コナン・ドイル(1859年生まれ)さんとモーリス・ルブラン(1864年生まれ)さんは、同時代人だったんで...続きを読むすね。 アルセーヌ・ルパン(1905年から発表)は、当時人気のあったシャーロック・ホームズ(1886年から発表)を意識して、探偵ヒーローならぬ怪盗ヒーローを意識して作られたそうです。 今回、数年に渡ってホームズ・シリーズを全部読んでしまって。名残を愉しみたい気分もあり「ルパン対ホームズ」。 ルパン・シリーズは、ホームズ・シリーズより完全に後発です。ルパンの初期の頃から、ライバル的な名探偵としてホームズは出てきます。 当然なら、同時代ですから。 ホームズの出版社なのかドイルさん本人からなのか、抗議があったそうです。 そこで。 実は原文では、ホームズじゃないんですね。 シャーロック・ホームズじゃなくて、ハーロック・ショルメスなんだそうです。笑っちゃいますね。 それを、日本語訳にするときに、堂々と「ホームズ」にしちゃってる翻訳者と出版社には、拍手です。 最近出た新訳版だそうで、訳文としてはとてもスラスラ読めて良かったと思います。 肩の凝らないエンターテイメントの味わいをきっちり残しています。 「金髪の美女」と「ユダヤのランプ」という2つの中編が入っています。 それぞれに、パリを舞台に宝石やらダイヤやらの盗難を巡って、ロンドンからやってきたホームズとワトソンが、ルパンと対決します。 それぞれに、仕掛け建築の屋敷やら、密室的な謎がありながら、文字通り攻防互角、一進一退。 ルパンも全ては手に入れられず、でもホームズもルパンは捕まえられない上に、多少の苦い思いを残して去って行きます。 ホームズ・シリーズを読み終えてから読んだ身としては。 ルブランさんも相当にホームズが好きなんだろうなあ、と思いました。 それなりに揶揄するところもありますが、ホームズをこき下ろしてはいません。 リスペクトを払っていると思いますし、ホームズの個性や味わいは分かっています。 するすると読み易く愉しめました。そして、今回いちばんおもしろかったのは、お国柄っていうか個性っていうか。 やっぱりルパンは陽性で、人気者で、享楽的で、感情がはっきりしていて、何より美人が大好きなんですね。仲間が多い。その代り、子分や組織がすごくって、ずるいところもあります。 ホームズはオタクです。変人です。ともすれば陰気だし、引きこもりがち。いつも冷静。そして女性にも節度というか距離感があって、ワトソンと同性愛説もあるくらい(笑)。 その代り、ある意味潔くて、孤高で、群れず、倫理的にはとっても涼やか。 こんな風にレッテル付するのは、実際のフランスやイギリスの方には大変失礼なんでしょうけど、 それなりに両国のイメージ(実態は別として、ですが)を体現しているなあ、と微笑ましく思いました。 そして、敵対しながらも親近感のあるふたりは、イギリスとフランスという文化や歴史の距離感をそのまま表しているのかも知れませんね。 卑近に考えると、関東と関西、大阪と京都、みたいに想像してみるのも愉しみですね。 もちろん、昭和の日本産ヒーロー、ルパン三世と名探偵コナンの世界観と重ねてみるのも面白い。 ホームズ・シリーズを20数年ぶりに再読読破してしまったのですが、ルパンも何冊か読んでも良いなあ、と思いました。 大昔に「813」なんか、大興奮して読んだ気がします。 ルパンが折に触れて語り、謳い上げる、人生とロマンスと冒険への賛歌。きざな自画自賛な名調子。 負けじとマイペースで応戦するホームズ。 うーん。実はこれほど、人畜無害にオトナも愉しめる、ぬるま湯なエンターテイメントな小説もなかなか無いですね。
シャーロックホームズシリーズはいくつか読んだことあるけど、ルパンは初かも。ドラマ(BBCのシャーロックとNetflixのルパン)はどっちも大好きなので、そのイメージが先行しちゃっているかもしれないけど、ホームズ&ワトソンはもうちょっとカッコいいよな?!と思った。(解説にも書いてあった。)
ルパンの赴くところ事件あり。宝くじ争奪、老男爵殺害、青いダイヤ、謎の金髪美人・・・警察は翻弄され、ガニマール警部は苦虫を噛み潰す。事件の関係者たちはついに英国の名探偵シャーロック・ホームズに出馬を要請した。勇躍フランスへと乗りこんできたホームズとワトスンだが、その出鼻にルパンの強烈な先制パンチが・・...続きを読む・神出鬼没の怪盗対不世出の名探偵、世紀の対決が始まった! 「金髪の女」「ユダヤのランプ」の二篇を収録。やはりルパンの方がカッコよく描かれていますね。原作ではコナン・ドイルの許可が下りずSを後ろにつけて改名していたという解説に驚きました。まあ確かにドイルからすれば微妙な気持ちだったんでしょうね。ルパン派の私としては逮捕されかけてもやっぱりカッコいいなあと思いますが。どちらの作品でも女性がキーパーソンとなりホームズを手こずらせますが、金髪の女の方がトリック的にわくわくしました。なかなか新訳が出ないのが悲しいですが、平岡さんの訳は読みやすくて好きなので是非とも全作揃えてほしいところ。
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ルパン対ホームズ
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モーリス・ルブラン
平岡敦
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