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書籍商を目指す本好きの少年フィルは、自身の所属するジーデル商会の命令で、仲間のジャドと異端審問官のアブレアと共にグランドン修道院を訪れていた。 修道院の所蔵する貴重な蔵書を買いつけるという、書籍商としての初仕事に胸を膨らませるフィル。しかし、修道院の図書館で彼を待ち受けていたのは、本を憎む美しい少女クレアだった。 フィルたちをかたくなに追い帰そうとする彼女が隠す、ある秘密とは――。 本を愛するすべての人に贈る、至高のビブリオ・ファンタジー登場!
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Posted by ブクログ
おもしろかったです。商売として成立しない書籍商を夢見る本好きのフィルに親近感。アブレアさん、清々しいくらいゴーインマイウェイな人だwwww
ケモミミがいなかった。。。 はさておき、書籍というものに対する作者なりの考えを綴った一冊なのだろうか。 書籍商になりたい、という実現不可能な夢を持つ主人公が、ヒロインを始めとする周囲の人物の反応を見つつ、徐々に成長してゆく、という話。その中での、主人公とヒロインとのちょっとしたラブコメ要素が上手く描...続きを読むかれており、最後まで飽きない展開で、面白く読める。 残念だったのは、所々で作者の本に対する感慨が語られるのだが、それが大した話でない点。
なんと言うか本好きには胸に来る内容だなあ。 「マグダラで眠れ」と同じ世界観の中で描かれるのは、本がまだ写本しかない時代、無類の本好きで書籍商人を目指す少年の物語。 本が売り物ではない時代と言うのは現代にいる自分たちからするとなんだか想像つかないけれど、それだけに読んでて幾つも気づかされるところが...続きを読むあった。 昔は全ての本が写本だったのだよなあ。 その苦労と情熱の膨大さはいかばかりか。 逆に、そんな本を役に立たないものと言われることの寂しさ。 中でもクレアの言葉はただの一般論ではなく、どうしようも無い状況での実感のこもった言葉だけに、主人公ともどもこちらにも突き刺さってくる。 ただ普段実用書などほとんど読まないこちらとしては、本の価値は役に立つかどうかではなく、心を満たすことができるかどうかだと思うのだ。 クレアにとって最終的に本が、そう言う意味で価値があったことにホッとした。 物語的にはこれはいわば少年が囚われの少女を助け出す類いの物語。 ラストの一発逆転が期待通りで、いやあ、よかった。 その展開的は作者のもう一つの作品「狼と香辛料」的とも言える。 どっちも商人だしね(笑) ちなみに今回には直接的なマグダラの絡みはほとんどないので、この先本編にこちらの人物が登場とかあったらいいな。 うん、面白かった。満足。
マグダラのスピンオフということで。個人的にはあまり向こうとの接点に気付かなかったけど(苦笑)あっちはクースラさんがヘタレてきた印象しかないから…(震え声)とにかくそれも気にならない程度に単発でも楽しめる作品でした。アブレアさんも口絵じゃ完全に黒幕っぽい感じだったけど、まったくそんなことはなかった。変...続きを読む人・奇才の類なのは間違いないけど、たまにまともというか、そこまで悪い印象がなかった。
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