我もまたアルカディアにあり

我もまたアルカディアにあり

924円 (税込)

4pt

「我々は世界の終末に備えています」そう主張する団体により建造されたアルカディアマンション。そこでは働かずとも生活が保障され、ただ娯楽を消費すればいいと言うが……創作のために体の一部を削ぎ落とした男の旅路「クロージング・タイム」、大気汚染下でバイクに乗りたい男と彼に片思いをする不器用な少女の物語「ラヴィン・ユー」など、鬼才が繊細な筆致で問いかける、閉塞した天国と開放的な煉獄での終末のかたち。

...続きを読む

我もまたアルカディアにあり のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これはわりと好きだ。SFなのに(?)読みやすい。
    某書店のSFフェアで買ったのだったか。ポップから作品への思いがあふれていて、書いた文庫担当の人と友達になりたい笑
    「世界の終末に備える」と嘯く輩たちが建てるアルカディアマンション。そこでは一切の労働をしなくてもよい。一見楽園のようなその場所で、描かれ

    0
    2016年04月12日

    Posted by ブクログ

    めちゃめちゃ面白くて一気に読みました!これは聖書がベースです。世界の終わりが近付いている世界。世界を終わらせようとしている世界。配置されているもの全てに意味があってめちゃめちゃよかった!オッドアイの御園一族。御園は神に捧げる作物を作る畑。御園洛音とアルバドル・フーリーは実の兄妹で夫婦。アダムとイブ…

    0
    2015年07月29日

    Posted by ブクログ

    何もしなくても安全に暮らしていける管理されたシェルターマンション社会の出来事を、色々な時系列で切り取ったような短編集?長編?
    各パートの視点キャラクターたちに共通する「泥臭さ」みたいなものが、世界観にがっちり嵌まってて良いなって思った。
    マンション住民側は自己実現欲求だったり片思いだったりで思い悩む

    0
    2022年05月11日

    Posted by ブクログ

    虚無主義的ですらない虚無的な終わりがよかった。全体はそれとして、細かい部分でいろいろと気に入るところが多くて楽しい小説だった

    0
    2016年10月20日

    Posted by ブクログ

    理想郷ともいえるコミュニティを中心にした数世代にわたる連作短篇集。語り部が、本人だったり、その孫だったり、あるいは曾祖母だったりと、時間の並びが輻輳して分かりづらさはあるけど、人の繋がりや歴史ってのはそんなものだろう。ポジティブだったりペシミスティックだったりする登場人物達が個性的でかなり面白かった

    0
    2016年06月30日

    Posted by ブクログ

    わりと面白かった。
    働かなくて良い世界、働かなくても生きていける、生きることができる世界。
    なんとなく理想のような、でも何も目的もなくなってしまうような、そんな世界でのお話。
    なんとなく、各話の登場人物の関連性が見えつつも、きちんと解説されるわけでもなく、想像任されたのだろうけれど、この書き方なら明

    0
    2015年09月24日

    Posted by ブクログ

    作者お得意の皮肉混じりな哲学を随所に散りばめつつSFガジェットも盛り込んで描かれた神話といった読み味。キャラの言動が激しくクッセエ癖にキャラクターたちがかわいくて最後に近づくにつれて泣けてくるし笑えてくるの、江波光則なんだよなぁ……

    0
    2015年09月13日

    Posted by ブクログ

    正直、めちゃくちゃ評価に困る1冊。世界の終末に備えたシェルター的存在のマンションに引きこもった人間たちを主軸に置いたストーリーから、ノアの箱舟的な要素を強く感じる。マンションの中では労働も必要なく、ただ娯楽を消費しさえすれば良いという設定も偽りのユートピア感があって良い。

    ただし、自分はそこまで惹

    0
    2018年08月18日

    Posted by ブクログ

    SF。ディストピア。終末。
    連作短編集のような、長編のような。
    アルカディア・マンション内の描写は、J・G・バラード『ハイ・ライズ』っぽい印象を受けた。
    イマイチだなと思いながら読んでいたが、最終話「ディス・ランド・イズ・ユア・ランド」の結末と、エピローグ的な5章の読後感が良く、評価アップ。

    0
    2018年07月29日

    Posted by ブクログ

    面白かったです。御園一族は一体何人いて、この人は何代目なんだろう…というところは混乱しましたが。ここまで世界が壊れても、意外と人間は滅びないのかもしれないと思わされます。でも何もしないでただ娯楽を消費する人生はわたしは無理だな…例えそれが底辺であっても。それともこんな世界になったら適応するのかな…も

    0
    2017年02月20日

我もまたアルカディアにあり の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

ハヤカワ文庫JA の最新刊

無料で読める SF・ファンタジー

SF・ファンタジー ランキング

江波光則 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す