その胸の赤を

黒田リサ

父親の海外赴任を機に、その再婚相手でしかない義母とふたり、東京から離島へと越してきた真。島の強すぎる陽射しにも、畑でつややかに実るトマトにも、少しも馴染めないでいた。ひょんなことから、真はトマト栽培を生業にする大家族の食卓に招かれる。以来、子どもたちや若き作り手である星子から何彼と構われて、頑なな心をほどいてゆく真だったが……。芽吹き、枝葉を伸ばし、実を結んで、あまく熟れて―――ハートに滋養を届けるスローライフ＆スローラブ。

• カテゴリ: BL
• ジャンル: BLマンガ
• 出版社: 幻冬舎コミックス
• 掲載誌・レーベル: ルチル
• 電子版発売日: 2015年06月06日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 114MB

[ブクログ · ★★★★☆]

初コミックスの作家さん。ドギツイ赤と同人誌みたいな雰囲気の表紙に購入を躊躇いましたが、個人的には面白かったですヽ(●´ε｀●)ノ ただ中身もこの絵の感じなので、表紙に抵抗有りすぎる方にはあまりオススメしません。

離島に義母と越してきた高校生がトマト農家の大家族に受け入れられ(巻き込まれ？)、無関心・無感動で固まっていた心が芽吹いて実をつけりりまでのハートフルなお話。
スゴく温かくていいお話！だけど、正直な感想としてはこれＢＬじゃなくても良い感じ(笑) お話の展開としては、真と農家の長男・星子(せいじ)が恋人になって障害を乗り越える意味があるんだけど、二人のピュアなキャラのせいか作者さんの好みか、あまり性的な匂いがしないんだな～このカップル(　・ω・) 兄弟みたいに仲良しで、ふつうに家族の一員になるという流れの方が、私はシックリくる気がしたなぁ。
でも１冊まるまる表題作で長編なんだけど、よく描ききった！と称賛をおくりたいほど上手くまとまってるし、家族のあり方や土地に根付いた生き方など重めなテーマを取り入れながらもラストが爽やかで清々しい読後感♪

★４つはかなりご祝儀だけど(笑)、今後も追いかけたい作家さん。個性を大切にした、味がある作品を期待してます！(上からでごめんなさい)