煙の殺意

煙の殺意

662円 (税込)

3pt

問答無用の面白さ、騙される快感!泡坂ミステリのエッセンスが詰まった名作品集。困っているときには、ことさら身なりに気を配り、紳士の心でいなければならない、という近衛真澄の教えを守り、服装を整えて多武の山公園へ赴いた島津亮彦。折よく近衛に会い、2人で鍋を囲んだが……知る人ぞ知る逸品「紳士の園」や、加奈江と毬子の往復書簡で語られる南の島のシンデレラストーリー「閏の花嫁」、大火災の実況中継にかじりつく警部と心惹かれる屍体に高揚する鑑識官コンビの殺人現場リポート「煙の殺意」など、騙しの美学に彩られた8編を収録。/収録作=「赤の追想」「椛山訪雪図」「紳士の園」「閏の花嫁」「煙の殺意」「狐の面」「歯と胴」「開橋式次第」

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煙の殺意 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2022年11月27日

    一分の隙もない短編集。落語のようなとぼけた語り口と、何回も読者の予想や思い込みをひっくり返す展開が見事。虚実ないまぜのうんちくが効果的な『椛山訪雪図』、社会を外側から眺めているかのような登場人物達が十蘭っぽい『紳士の園』が特に好き。

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    Posted by ブクログ 2020年09月24日

    米澤先生の帯にまんまと一本釣り。
    歯間に食い込む針の違和感を爪楊枝で取りたい衝動を舌先で遊びつつ、次の歯ミガキまで楽しませて頂きました。

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    Posted by ブクログ 2014年07月24日

    冒頭の「赤の追想」を読んですぐ、米澤穂信の『氷菓』を思い出した。淡々とした語り口、理路整然とした謎解きの明かし方が似ているように感じられたからだ。果たして、直木賞候補の『満願』を書く際に米澤氏がこの『煙の殺意』参考にしたという記事を読み、やはりと思ったのであった。こういう逸品に出会えた事を幸運に思う...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年12月29日

    すばらしい!その一言に尽きる。短編小説集の傑作ですね。

    どの作品も甲乙つけがたいクオリティで、(泡坂作品は基本的に大好きですが)その中でもベストワンですね。

    中でも椛山訪雪図の美しさにうっとり。

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    Posted by ブクログ 2023年08月13日

     『ダイヤル7をまわす時』の解説で、櫻田智也さんが『煙の殺意』に言及していた記憶があったので、読んだ。(櫻田さんがどんな言葉でこれを紹介していたか失念した。あとで確認したら追加するかもしれない。)
     必ずしも「事件→誰かが謎を解く」という構造の話ばかりではなく、最近読んだ岩波少年のホラー短編集とか、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年01月07日

    肩の凝らない多種トリックの妙技は、マジックの華麗な舞台を見るように目の前でくるくると景色を変え、こちらも目を白黒させながら読む。

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    Posted by ブクログ 2014年11月28日

    ノンシリーズの短編集。
    どれもこれもおもしろい、ハイクオリティな1冊でした。

    【赤の追想】女の様子から推理された一人の男の真実。そしてそれと重なり明らかになる女の真実。
    1ページの物語と思っていたものが、実は同じような内容のページが2枚重なっていてひとつの物語を作り上げていたというような結末。巧い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年08月08日

    ちょっと泥臭くて、強いていえばアキ・カウリスマキのようなシニカルな「笑い」が魅力的な泡坂妻夫の短編集。好み。

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    Posted by ブクログ 2014年02月23日

    ふと視点を変えると、見えてくる風景。
    初出はほとんど1970年代、さすがに時代は感じますが、充実の短編集でした。
    『椛山訪雪図』が出色。

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    Posted by ブクログ 2012年11月23日

    4+
    独特なストーリーテリングで、変化球に見えても実はプロットはシンプル。故に早々に先が読める話も多いが、それでもその語り口の巧みさには舌を巻く。個人的には、キャラが立っている「狐の面」「開橋式次第」あたりが、先が読めても更に楽しめるので好みだが、やはり、特筆すべきは核心部で映像が華麗に反転する「椛...続きを読む

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