無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
問答無用の面白さ、騙される快感!泡坂ミステリのエッセンスが詰まった名作品集。困っているときには、ことさら身なりに気を配り、紳士の心でいなければならない、という近衛真澄の教えを守り、服装を整えて多武の山公園へ赴いた島津亮彦。折よく近衛に会い、2人で鍋を囲んだが……知る人ぞ知る逸品「紳士の園」や、加奈江と毬子の往復書簡で語られる南の島のシンデレラストーリー「閏の花嫁」、大火災の実況中継にかじりつく警部と心惹かれる屍体に高揚する鑑識官コンビの殺人現場リポート「煙の殺意」など、騙しの美学に彩られた8編を収録。/収録作=「赤の追想」「椛山訪雪図」「紳士の園」「閏の花嫁」「煙の殺意」「狐の面」「歯と胴」「開橋式次第」
...続きを読むPosted by ブクログ 2014年07月24日
冒頭の「赤の追想」を読んですぐ、米澤穂信の『氷菓』を思い出した。淡々とした語り口、理路整然とした謎解きの明かし方が似ているように感じられたからだ。果たして、直木賞候補の『満願』を書く際に米澤氏がこの『煙の殺意』参考にしたという記事を読み、やはりと思ったのであった。こういう逸品に出会えた事を幸運に思う...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月13日
『ダイヤル7をまわす時』の解説で、櫻田智也さんが『煙の殺意』に言及していた記憶があったので、読んだ。(櫻田さんがどんな言葉でこれを紹介していたか失念した。あとで確認したら追加するかもしれない。)
必ずしも「事件→誰かが謎を解く」という構造の話ばかりではなく、最近読んだ岩波少年のホラー短編集とか、...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年11月28日
ノンシリーズの短編集。
どれもこれもおもしろい、ハイクオリティな1冊でした。
【赤の追想】女の様子から推理された一人の男の真実。そしてそれと重なり明らかになる女の真実。
1ページの物語と思っていたものが、実は同じような内容のページが2枚重なっていてひとつの物語を作り上げていたというような結末。巧い...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月23日
4+
独特なストーリーテリングで、変化球に見えても実はプロットはシンプル。故に早々に先が読める話も多いが、それでもその語り口の巧みさには舌を巻く。個人的には、キャラが立っている「狐の面」「開橋式次第」あたりが、先が読めても更に楽しめるので好みだが、やはり、特筆すべきは核心部で映像が華麗に反転する「椛...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。