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Posted by ブクログ 2024年01月16日
雑誌連載は1968年。文庫は初版2003年。全集にも未収録。道理で読んだことないわけだ。
内容は「韃靼疾風録」の意匠に「妖怪」の幻術味をプラスしたような構成。大坂牢人の子•浦安仙八は、妖しい妖術を操る"大濤禅師"の手によって軍学者•由比正雪の元に送り込まれる。幕府転覆を画策する...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月14日
鄭成功や由井正雪が生きた時代、徳川幕府が完全に安定する前の微妙な時代を描く。
馴染みの薄い時代なので新鮮なのと、幻術渦巻くファンタジー全開の世界観が楽しくて一気読み。
「浪人は生きていること自体が悪いのだ」「小役人ですら傲慢な政権は勢いがある」というセリフが印象に残りました。
尻切れトンボの結末は、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年04月01日
鄭成功について読みたいと思っていたが、由井正雪と同時代とは言え結びつけるのは虚構と解説にある。初に「この小説は由井正雪が主人公」と言うが、真のヒーローは鄭成功。主人公・浦安仙八は流されているようでもあり、仙将軍と称えられるほど勇猛狡智でもある。彼でも蘇一官という女体かもしれない不思議なキャラに惑わさ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年08月30日
司馬遼太郎版「国姓爺合戦」というべき傑作。
島原の乱の数年後、世は将軍家光のもと幕藩体制がかたまりつつあった。
主人公の浪人剣客 浦安仙八は、怪しげな術を使う大盗禅師の導きにより、幕府転覆を狙う計画に加担させられるのだが・・・。
タイトルの大盗禅師をはじめ、由比正雪、鄭芝竜、鄭成功や、幕府隠密、...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年08月07日
司馬遼太さんと言えば、どうしても壮大な歴史物、例えば「竜馬が行く」などが思い浮かびますが、一方で「果心居士の幻術」などに代表される伝奇小説もたくさん有ります。これは伝奇小説の系譜です。
解説には高橋克彦さんが「圧倒的な傑作」と評していますが、そこまでは。。
確かに面白いのです。でも主人公の仙八が、あ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年10月31日
曰く、全集未収録の幻の作品。
主題は謀反??
主題に沿って、中国史が絡んでいき、鄭成功が登場する。
台湾では英雄人物として祭り上げられているので、想像しながら楽しく読めた。
が、メインテーマは鄭成功ではなく、なんとなく登場してみたという話の筋の支離滅裂さ。
この流れが韃靼疾風録につながっていくのだと...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月28日
前半はいろんな登場人物が、偉大だったり滑稽だったり、、ちょっと高校時代の漢文を思い出す感じだった。後半は話がどんどん進んでいくようで、でも実は全くそうじゃなかったりで…
とにかく、様々な人物が、自分の考えを語り心酔し、それについて仙八が影響されたり馬鹿にしたり、、見方が何度もひっくり返ったりするとこ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月30日
司馬遼太郎の歴史ファンタジー(架空の物語)。
小説は歴史の研究書、学術誌では無いから、どれもファンタジーなのかも知れないが、極力史実に近いと思われる展開、会話を繰り広げるものもあれば、時代背景や一部の出来事だけを取り出して、他の出来事と関連づけてしまうものもある。これは後者で由井正雪や中国王朝「明」...続きを読む
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