大盗禅師

大盗禅師

774円 (税込)

3pt

大坂落城から三十年。摂津住吉の浦で独自の兵法を磨く浦安仙八の前に、ひとりの僧が現れる。妖しの力をあやつる怪僧と、公儀に虐げられる浪人の集団が、徳川幕府の転覆と明帝国の再興を策して闇に暗躍する。これは夢か現か―全集未収録の幻想歴史小説が、三十年ぶりに文庫で復活。

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大盗禅師 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年01月16日

    雑誌連載は1968年。文庫は初版2003年。全集にも未収録。道理で読んだことないわけだ。

    内容は「韃靼疾風録」の意匠に「妖怪」の幻術味をプラスしたような構成。大坂牢人の子•浦安仙八は、妖しい妖術を操る"大濤禅師"の手によって軍学者•由比正雪の元に送り込まれる。幕府転覆を画策する...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年12月14日

    鄭成功や由井正雪が生きた時代、徳川幕府が完全に安定する前の微妙な時代を描く。
    馴染みの薄い時代なので新鮮なのと、幻術渦巻くファンタジー全開の世界観が楽しくて一気読み。
    「浪人は生きていること自体が悪いのだ」「小役人ですら傲慢な政権は勢いがある」というセリフが印象に残りました。
    尻切れトンボの結末は、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月01日

    鄭成功について読みたいと思っていたが、由井正雪と同時代とは言え結びつけるのは虚構と解説にある。初に「この小説は由井正雪が主人公」と言うが、真のヒーローは鄭成功。主人公・浦安仙八は流されているようでもあり、仙将軍と称えられるほど勇猛狡智でもある。彼でも蘇一官という女体かもしれない不思議なキャラに惑わさ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月30日

    司馬遼太郎版「国姓爺合戦」というべき傑作。

    島原の乱の数年後、世は将軍家光のもと幕藩体制がかたまりつつあった。
    主人公の浪人剣客 浦安仙八は、怪しげな術を使う大盗禅師の導きにより、幕府転覆を狙う計画に加担させられるのだが・・・。

    タイトルの大盗禅師をはじめ、由比正雪、鄭芝竜、鄭成功や、幕府隠密、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    まあ見事に奇奇怪怪。
    夢か現か・・で繰り広げられる物語は妖しく、登場人物たちはみな個性的で味があり、内容のわりにまったーり気分で読み終えた。

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    Posted by ブクログ 2016年08月07日

    司馬遼太さんと言えば、どうしても壮大な歴史物、例えば「竜馬が行く」などが思い浮かびますが、一方で「果心居士の幻術」などに代表される伝奇小説もたくさん有ります。これは伝奇小説の系譜です。
    解説には高橋克彦さんが「圧倒的な傑作」と評していますが、そこまでは。。
    確かに面白いのです。でも主人公の仙八が、あ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年05月11日

     本作品は司馬遼太郎が全集への収録を拒んだ作品とある。それだけでコアな司馬フアンは垂涎ものなだ。面白いとかなんだとか関係なく、読むことに意味が大いにある。同じ時期に『坂の上の雲』がサンケイ新聞に連絡されていた。著者本人が良しとしない作品が逆に面白いというのも変な話ではある。

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    Posted by ブクログ 2015年10月31日

    曰く、全集未収録の幻の作品。
    主題は謀反??
    主題に沿って、中国史が絡んでいき、鄭成功が登場する。
    台湾では英雄人物として祭り上げられているので、想像しながら楽しく読めた。
    が、メインテーマは鄭成功ではなく、なんとなく登場してみたという話の筋の支離滅裂さ。
    この流れが韃靼疾風録につながっていくのだと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月28日

    前半はいろんな登場人物が、偉大だったり滑稽だったり、、ちょっと高校時代の漢文を思い出す感じだった。後半は話がどんどん進んでいくようで、でも実は全くそうじゃなかったりで…
    とにかく、様々な人物が、自分の考えを語り心酔し、それについて仙八が影響されたり馬鹿にしたり、、見方が何度もひっくり返ったりするとこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年03月30日

    司馬遼太郎の歴史ファンタジー(架空の物語)。
    小説は歴史の研究書、学術誌では無いから、どれもファンタジーなのかも知れないが、極力史実に近いと思われる展開、会話を繰り広げるものもあれば、時代背景や一部の出来事だけを取り出して、他の出来事と関連づけてしまうものもある。これは後者で由井正雪や中国王朝「明」...続きを読む

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