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Posted by ブクログ 2021年12月12日
恐らくは作者自身の、ある夫婦の出産の一日。日常からはじまり陣痛を経て出産へ至る過程が、実に濃密にでも淡々と描かれています。独特の言葉遣いや、こちらとあちらを行き来する文章に圧倒されながら、ずんずんとお腹の底から力が湧き出てくるかのような気持ちにさせられます。
視点は夫から妻へ、妻から夫へと移り変わ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年02月26日
園子の出産場面、最後の手紙でボロボロ泣いてしまった。
本を読んで泣いたのは『西の魔女が死んだ』以来だと思う。
最初の方こそ、登場人物2人の視点があっちにいったりこっちにいったり、ハモやうなぎの話をしたりで読みにくい小説だなぁ、と思ったけど、読み進めるとそれらが全て『生まれる』ことや『生命のエネルギ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月05日
前半ははもとまつたけを食べる2人が印象的。
そして園子さんの出産シーン。私もつい3ヶ月前に体験したのが誇らしく思えるぐらい、神々しくて、奇蹟に近い営みなんだと思わせてもらえた。
母親目線だけでなく、これからまさに産まれ出ようとする胎児の目線で書いてある文章はものすごかった。手に汗を握るぐらいドキドキ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年11月29日
読み進めていくうちに、タイトルの「ある一日」を実感してハッとした。
1つ目は、この小説が一日ちょっとの出来事であること。
いしいしんじの言葉巧みな描写が、「ある一日」にこれほどの読み応えを与えている。
そして、もう1つは当たり前だけど「ある一日」の過ごし方は人それぞれ違い、どこかで違うドラマが起...続きを読む
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