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Posted by ブクログ 2020年08月16日
結局死ぬっていう大前提がある。だからその絶対的不幸に比べたら生きている間に起こることなんて問題じゃないし、なにも興味がわかない、感動しないとしても問題にはならない。
まずそのスタンスを忘れないようにしたい。そこでなんで自分はなにも感じないんだ!と悩む必要はないんじゃないか、ということ。
みんな仲良...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年04月11日
中島先生は生の無意味さと死の避けられなさに怯えと焦りを隠さない。本書でもそれは徹底的に踏襲されており、読む者の共感を呼ぶとともに深い絶望へと誘う。
一方で永井均は対照的に「存在の祝祭」、つまり長い歴史のなかで己が現在の社会に存在することの驚きを表明する。自己という存在の奇跡を高らかにうたいあげる。同...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月28日
親や世間の常識に従って「いい子」として生きることしかできなかったK君に著者が
「親を棄てろ、精神的に殺せ」と力強く言う。
「常識などマジョリティのエゴにしかすぎない」と。
僕は、「そうだそうだ」と頷き、「あぁ、なんて力強く言いたいことを堂々と語っている本なのだろうか」と感動さえ覚えた。
そこま...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年07月10日
テーマについて言えば、村上春樹の『海辺のカフカ』と全く同じ。そして、結論的に不幸そのものを受容する決断を下して生きる選択をする点も共通している。ディテールが全く異なるのは当然だが、内容的な差異を指摘するなら、村上春樹が究極的に不幸を受容していくカフカ少年をわざと僅かながらの希望をもたせる様な描写をし...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年08月16日
本書は、著者である中島義道氏が、その繊細さ故に人生に悩み苦しみ死にたいとさえ思ったT君という若者に向けて語られる手紙のような内容である。内容を読んで自分自身のことを言われているようで心が痛くなった。半分うつっぽくなった。中島義道という中毒にかかったような感じがした。この本から汲み取れたことは次の二つ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年06月27日
いい子から抜け出せなくてもがき苦しんでいた自分を変えてくれた大事な一冊。
自分のことを言われているようだったのと、読んでいて作者が作者自身の言葉で話しているので入ってきやすかった。
この本を読んでも救われないとあったけど、私はカインを読んでから息をするのが楽になったという意味で救われたのかもしれない...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月07日
①100人いれば100通りの考え方がある
・著者中島義道の考え方は非常に独特だと感じた
・少なくとも自分とは異なる
・人と群れるのが嫌い、勉強やテスト好きなど
・そしてあまり共感できるものは多くなかった
・しかし、マジョリティが単にマイノリティを制圧するのは良くないと感じた
・100人いれば100通...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月20日
読後感はあまり良くない。考えさせられる一作。現代社会で暴力的なまでに拡大し、自らの力を及ぼし続けるマジョリティである善良な市民。彼らに対抗するカインと呼ばれるマイノリティー。ニヒリズムの観点から明確な理論で善良な市民を批判しており、現代社会で無条件に善行を崇拝し、他者に強要する善良な市民に読む価値が...続きを読む
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