ニッポン景観論

ニッポン景観論

1,188円 (税込)

5pt

京都の名所旧跡の路上にも、醜悪な電柱と電線が張り巡らされている――。1960年代以降、日本の国土は開発により「近代的」に変わり始めた。伝統的な景観がさまざまな形で壊されていく様子を、著者は“国際的な目線”で見続けてきた。本書は、全国で撮影した「醜悪な建築」「邪魔な工業物」「過剰な看板」などの写真を並べながら、日本の景観が壊されてしまう構造を論じ、貴重な観光資源を破壊する国家的損失を指摘し、美しい景観を取り戻すにはどうすればいいのかを提言する。異色のヴィジュアル文明批判である。【目次】序章/第一章 細かな規制と正反対の眺め ―電線、鉄塔、携帯基地局/第二章 「町をきれいにしましょう」 ―看板と広告―/第三章 コンクリートの前衛芸術―土木/第四章 人をビックリさせるものを作る力―建築、モニュメント/第五章 ピカピカの「工場思想」―工業モード/第六章 人生は「ふれあい」―スローガン/第七章 古いものは恥ずかしい―町へのプライド/第八章 国土の大掃除―観光テクノロジー/ニッポンの景観テクノロジーを世界へ/終章 日本人が掌に持っている宝

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ニッポン景観論 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年05月28日

    読みながら、なぜか恥ずかしいという気持ちが湧き上がってきた。
    「愛しているならば、怒らねばならない」と白洲正子がいった。
    日本人は日本を本当に愛していますか?という問いかけにたじろぐ。
    どこに行っても、同じような街の景色。川辺や海沿いは、コンクリートで固められている。看板はだしたいだけだす。〇〇をし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月03日

    ちょっとした衝撃。
    日本の景観が醜いのは分かっていたが、じゃあどうすればよいのか、というのは分からなかったのだが、本書はそれをクリアにしてくれた。
    欧米の価値観だと言われればそれまでだが、やはり世界
    学ぶ必要がある。

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    Posted by ブクログ 2018年11月24日

    改めて怒りに震えつつ、焦燥感に、あわわわわ、となる
    良い本でした

    日本人は季節を大事にし自然と共存しているなんて信じてる人、そんなの絶対に嘘だと気付いてる人、どっちも読んでみてくださいな

    よくわかりましたので焦る

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    Posted by ブクログ 2016年05月16日

    今まで日本の景観をぶち壊しにしてきた無法者に知って欲しい。それは今も続いているのだ・・・そんな著者の憤りを感じさせ、共感もする。
    著者アレックス・カー氏は亀岡、バンコク、徳島県祖谷などを拠点とする多地域居住者だ。

    日本は製造業の時代がピークを過ぎ、今後は観光業育成が課題だが、日本の景観に対する認識...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年12月10日

    著者はイェール大学で日本を研究していた。外国人っぽい皮肉に富んだ語り口が面白い。
    自身も以前から公共工事一辺倒の景気対策には疑問であった。地方の土建業は、ほぼ公共工事だけで経営されている所も多く、そんな会社は税金の投入がなければすぐ破綻だ。そもそもこれで景気は回復していない。日本の国家予算における土...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年07月01日

    内容紹介
    「醜悪な建築」「邪魔な工業物」「過剰な看板」などの写真を並べながら、なぜ日本の景観は破壊されるのか、貴重な観光資源を取り戻すにはどうすればいいのかなどを論じた、異色のヴィジュアル文明批評。

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    Posted by ブクログ 2018年08月17日

    経済成長期からいつまでも抜け出せない日本の異常な景観が、ユーモアたっぷりに斬られていく。片っ端から。
    だからといってヨーロッパを目指したところで、それは外国に憧れ日本のものを恥とした明治の始まりと変わらない。とは言え、日本らしい、その地域らしい景観づくりに取り組まなければ、すぐにアジアで一番古くさい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年03月20日

    都会に憧れて上京した私にとっては、とても耳の痛い話。
    若い頃はおそらく著者の意見に賛同しなかったろう。
    しかし、40を前にして、日本の良さを見過ごしていたんだと強く感じる。
    あまり意識しない日本の良さは、海外の人に指摘されるまでわからないことが多い。

    多様性って大事。チームは様々なバックグラウンド...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年01月02日

    外国人の筆者が、日本の景観の問題点を、多数の写真を見せながら皮肉混じりに語る。
    門司港レトロ地区も門司港ホテルは昔からの雰囲気を伝えているが、門司港レトロハイマートは周囲との景観の調和の点で ?
    公共事業の質的転換が急務であると思う。せめて東京五輪までには全国津々浦々電線地中化してほしいものだ。
    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年12月15日

    米国イェール大学 日本学部卒業。
    この本では写真を多用して日本の景観の悪さを「これでもか!」というくらい指摘してくれている。京都も例外でなく観光都市としてあるまじき建築物や町並みつくりがしてきされている。あのグロテスクな京都タワー、ちっとも京都らしさを感じさせてくれない京都駅ビルなど。
    全国の観光地...続きを読む

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