明暗

明暗

880円 (税込)

4pt

主人公津田とその妻お延の生き方を中心としてエゴイズムの問題に容赦なく光をあてた『明暗』は漱石が生涯の最後に到達した思想「則天去私」の文学的実践だった。作者の死によって未完に終ったが、想像力豊かに作品の構造を読みとくことで『明暗』の「その後」を考えることは必ずしも不可能ではない。 (解説 大江健三郎・注 三好行雄)

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明暗 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    主人公の津田と妻のお延の日常の生活を描いた作品、ただの生活描写ではなく、人間模様に焦点が当てられています。主人公の忘れられない元彼女に思い切って会いに行くのだが・・・。というお話。

    学生の頃に途中で読むのをやめた本です。未完で終わっている作品ですが、当時の自分も未完でした。今になって読み返すと、な

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    2023年10月20日

    Posted by ブクログ

    存在は、対比で浮かび上がる。
    これでいいんだと自己肯定。

    「続」は読みたくない。
    いいらしいけどね。

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    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    作者の死により未完になりながらも、その長さは漱石の作品の中で最長です。ほとんどの登場人物が内心では対立しています。思惑を持って行動をしています。そのため表面的には仲良くしていても、そのうちは複雑に絡み合っています。その心理戦も描かれています。作品全体が暗いのですが、時折光がチラチラします。漱石は、ど

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    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    いま大格闘してます(卒論)。
    漱石作品の中でいちばんなまなましい。
    生きることの無様さ滑稽さ、それでも飽く迄生きることをやめない人物たちにこころ打たれます。

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    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    津田の入院中に起こる事件や疑念の数々は読んでいてどきどきした。変に浮世離れしたことでなかっただけに余計どきどきした。
    それが温泉宿に行ってお延から離れてしまい、世界がガラッと変ると妙な物足りなさを感じ、それがまた未完で終ったために、清子の人となりも充分に読み取れないまま終了。致し方ないとは言え欲求不

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    2023年02月15日

    Posted by ブクログ

    夏目漱石 「明暗」

    三角関係を中心に複雑に交錯する人間関係から 自意識を描いた心理小説?

    全体の雰囲気は「行きどまりの先にまだ奥がある」という正体不明の不安や陰気さに包まれている。

    自意識の強い人物と社会規範的な人物を対称的に描いているが、外から見た自分と 内から見た自分の二重構造を意図してい

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    2020年11月28日

    Posted by ブクログ

    夏目漱石の最後の作品にして、執筆途中で作者病没のため未完で終わった長編作品。
    188回、手元にある岩波文庫で「吾輩は猫である」を越える581ページありますが、最期の作品ということで文章もかなり熟れていて読みやすく、読み始めるまでは決心が入りましたが、読み始めると意外に早く読み終わりました。
    作中の文

    0
    2019年04月28日

    Posted by ブクログ

    最長にして未完の絶筆。これはとてつもなく強烈。登場人物それぞれがそれぞれに感情移入できない不愉快さだし、そんな彼らの展開する会話劇がまたぐいぐいひりひり気分悪い。中途半端なところで終わっているものの、それがどうしたというくらいすごく面白い。それに比べて、いかに「こころ」が生ぬるいことか。最後の最後で

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    2017年06月03日

    Posted by ブクログ

    夏目漱石未完の遺作。
    津田とその妻お延を中心に展開される物語。登場人物それぞれの心理描写が本当に素晴らしい。夫婦間の心理戦とも言える裏のかき合いや、親戚たちや小林というダーティーな友人との心理戦などは、読んでいてハラハラドキドキして物語にどっぷり引き込まれる。さらに、津田が結婚する前に思いを寄せてい

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    2013年04月13日

    Posted by ブクログ

    夏目漱石未完の遺作。有名な本を今更読むと言うのが恥ずかしながら一度はやはり読んでおきたく。第一印象から文章や言葉選びが綺麗で、日常の言葉なのにあまりにクリアに伝わってくるのでどきっとしたりする事がしばしば。さすがでした。他の名著でもしばしば、読みながら何をぐだぐだしているんだろうこの本有名だけど面白

    0
    2012年01月19日

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