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Posted by ブクログ 2011年02月01日
作家島尾敏雄が魚雷艇特攻隊員だったというのはつい最近まで知らなかった。この小説は、島尾が海軍に入隊してから、特攻の発進基地となる加計呂麻島に行くまでのところまでが描かれている。大学生として過ごしていた日々が一転、海軍に応召され、それが魚雷艇の特攻「志願兵」としてしぬことを選択する、その過程にいかなる...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月11日
海軍予備学生となった主人公の青年が、創設されたばかりの魚雷艇を志願し、特攻隊として戦争にくわわることを予定された彼の日々の訓練をつづった作品です。
ほかの学生たちにくらべてやや年上の青年は、予備学生となった当初から、周囲から浮いた存在として、彼らのようすを観察していることがえがかれています。それで...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年08月30日
学徒出陣で、リーダーシップが欠如した著者(実際の所は、抑えるべきところは抑えていたのであろうが)が、不本意ながら将校となってしまった著者の特攻という目の前に迫った死と現実の生のリアルな葛藤を描いている。
強烈な愛国心や責任感を背負った人々を描いた作品・ノンフィクションは多々としてある。しかし、不謹慎...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年09月23日
1943年に大学生で、1944年に予備学生で、少尉で、特攻隊で、隊長で、という間に終戦を迎えた著者。普通の大学生が1年も経ずして九死に一生を得ない特攻隊に志願し、しかも指揮官へとなっていく異常な環境の中、なにを思い、なにを考えるのか。。といった内容。戦後何年も経って書かれているせいか、とても読み易い...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年10月05日
毎年8月は戦争ものが書店にならぶ。今年はこの一冊を購入。
主人公(著者)は海軍予備学生として特攻隊を志願。
少尉に任官、終戦間際の島に赴く。
出撃する多くの戦友、部下を見送った心境、葛藤などとともに
海軍特攻員の生活が詳細に描かれている。
数々の戦争ものを読んだが、これほど特攻隊員をつぶさに描いたも...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月14日
初めて読み切った島尾の小説。面白かった。
小説としては特攻隊として死を覚悟した人間の感情を描くというところがポイントであろう。当時の日本の戦況から、実に貧弱な装備=魚雷艇しか与えられず、またそうした極限状況にあってもなお世間的な人間関係に悩み翻弄され知らずに世間に染まっていく人間の愚鈍さを描いて...続きを読む
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