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朝起きると巨大な毒虫になっていたグレーゴル。家族の働き頭だった彼だが、毒虫になったために働くことができなくなったばかりか、大迷惑な存在になってしまった。そんな、家族のお荷物となってしまったグレーゴルの心情や、お荷物を抱えることになった家族の心情がよく描かれた作品です。
グレーゴルが家族に迷惑をかける度に、グレーゴルに対する家族の態度や扱い方が酷くなっていく描写がすごくリアルで、グレーゴルにも家族にも同情してしまうため、「道徳的にダメな扱いだけど、現実世界でもこうなってしまうんだろうな…」と考え込んでしまいます。
ただ読むだけでなく、グレーゴルがなってしまった「巨大な毒虫」が、はたして何のメタファーなのかを考察するのもこの作品の楽しみ方の一つです。
物語に対する自分なりの解釈を見つけられるまで何度読み返しても飽きないような作品なので、是非お勧めしたいです!
Posted by ブクログ 2024年03月19日
シュルレアリスムのお手本のような一冊だった。
グレーゴルの立場になることは(もちろん虫になることは中々無いだろうが)或いは現代社会であろうが全然あり得る事だし、家族視点からのハッピーエンドがリアリティを際立たせていた。
主人公の物理的「変身」が、どう他者を「変身」させていくかを緻密に書いた作品だと感...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月10日
この本をいつか読もうと思ったのは、いつだったか。おそらく、もう20年くらい前から思っていたような気がする。この本のことを知ったのは、養老孟司の本のどれかを読んだ時からだったと思う。すなわち、人は変わるものだということが、この本の主題だ、と養老先生がこの本に言及することがあったのだ(たぶん、いくつもの...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月16日
合計2時間くらいで読み終わった。
特に最後の方が面白くてすぐに読み終わっちゃった!
自分がどうにかして生き延びないといけなくて、そして今まで自分の原動力だと思っていたものを信じたくて
無意識にか良い方に良い方に考えるんだ
たとえ現実と理想が全く交わらないものだとしても
だからさ、せめて最後くらいカ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月15日
「本を守ろうとする猫の話」を読んで、よし海外文学も読んでみようと思った矢先、本棚にいたのがこの本。
グレーゴルが変身した大きな幼虫は一体何を表しているんだろう。
最初、幼虫はグレーゴルとして扱われていた気がする。それ故に、父と母はその姿に向き合えなかったし、グレーテは部屋の掃除をしていたのかもしれ...続きを読む
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