愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える

愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える

572円 (税込)

2pt

精神を病み入院していたジュリーは、企業家アルトグに雇われ、彼の甥であるペテールの世話係となる。しかし凶悪な4人組のギャングにペテールともども誘拐されてしまう。ふたりはギャングのアジトから命からがら脱出。殺人と破壊の限りを尽くす、逃亡と追跡劇が始まる! 緻密きわまる物語の構成を通じて人間存在の脆弱さを描きつつも、読む者をクールな快楽と戦慄に酔わせる暗黒小説の最高傑作!

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愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2009年11月12日

    素晴らしくスタイリッシュな作品。

    他のハードボイルド小説が野暮で芋っぽく見えるほどだ。
    ただ、あまりに淡泊で読みごたえが無いと思う人もいるかもしれないが
    そういう人は放っておいて問題無い。

    無駄の無い文体は読み手にも洗練を要求するのだ。

    シンプルだからと言って人物が記号化していたりはしない。
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    Posted by ブクログ 2012年06月01日

    まるで映画を見ているよう…登場人物の余計な描写や心情が一切排されると、小説はこう言う感覚を生むのか、と衝撃を受けた。ジュリーの精神疾患の危うさと同じくらいギリギリの所にいるその他の登場人物たち。ペテールを抱えて、写真で見たお城に向かってひたすら逃げるジュリーに姿は鬼気迫り、精神に異常を来した女性が執...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月14日

    通勤電車の中と昼休みと就寝前に分けて1日で読んだ。小気味良い展開なので、ほんとにあっという間だった。

    不条理バイオレンス犯罪小説と思いながら読んでいたが、最後はしっかりハードボイルドミステリーとして終わった。振り返ると、確かに仕掛け人はこいつしかいないよな、と思えるのに、あまりのドダバタ劇だったの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年11月22日

    70年代ノワール小説の最高峰マンシェット新訳だ。精神病院を退院したジュリーは企業家で慈善家のアルトグに雇われて彼の幼い甥っ子ペテールの世話を始める。屋敷のまわりではアルトグの昔の共同経営者で凶暴なフェンテスがうろついていた。ある日散歩中の2人は凶悪な4人の殺し屋に誘拐されてしまう。ジュリーは1人を殺...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月05日

    これが古典なのか、と思うわね。でも50年前か。50年前というとけっこう昔か。そういう意味じゃ古典か。そして年を取ったものだ・・

    それはさておき中身は古典というよりノンストップ・バイオレンス・アクション、って感じ。これをハリウッドの適当な監督が映画化すれば絶対にB級の酷いものになる、間違いない。
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    Posted by ブクログ 2017年01月20日

    裏社会の闇で身悶える者どもの情動を切り詰めた文体でクールに描き切るロマン・ノワールの雄マンシェット1972年発表作。マンシェットは推敲を重ねる完全主義者の面もあったらしく、作品数も限られている。単に冗長なだけの小説にはない張り詰めた緊張感がみなぎり、贅肉を極限まで削ぎ落とした骨肉のみで、人生の一瞬の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年03月29日

    実業家の甥と、その世話係の女が誘拐犯にさらわれる。二人は命からがら誘拐犯の手を逃れ、どたばたの逃走劇が始まる。

    話のプロットやミステリの本筋自体は別段珍しいものはない。
    ただもう、世話係の女、本作の主人公?のジュリーが奮ってる。
    ジュリーは精神病院を出たばかり。過去の経験から極端に警察を嫌い、抑う...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年07月01日

     中条昌平が岡村孝訳の『狼がきた、城へ逃げろ』をタイトルからして誤訳であるして、自分がもっとマンシェットの雰囲気をと、ペンを執り直し、改めて訳したものだそうだが、見た限りでは、訳者なんていうレベルではなくマンシェットのラディカルなパワーしか感じることができなかった。

     他者訳のタイトルを批判しなが...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年02月05日

    普段、ロマン・ノアール系統は読まないのに
    妙に文章が「入って来る」のが楽しかった*
    どうも、こういう文体が好きらしいと
    気づきましたとさw

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    Posted by ブクログ 2009年11月10日

    主人公たちが殺し屋たちから命からがら逃げる逃げる。彼女らが通った後は死屍累々(かな?)。
    余計な心情も入ってなくて、スカッと読めました。

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