天国旅行

天国旅行

605円 (税込)

3pt

現実に絶望し、道閉ざされたとき、人はどこを目指すのだろうか。すべてを捨てて行き着く果てに、救いはあるのだろうか。富士の樹海で出会った男の導き、命懸けで結ばれた相手へしたためた遺言、前世の縁を信じる女が囚われた黒い夢、一家心中で生き残った男の決意──。出口のない日々に閉じ込められた想いが、生と死の狭間で溶け出していく。すべての心に希望が灯る傑作短編集。(解説・角田光代)

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天国旅行 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年04月14日

    「心中」がテーマのお話。
    命について考えさせられた…。

    死んでしまったらもう、その人がどんなことを考えていたかなんてわからない。
    だからこの本はどの話も、謎は完全には解けない。読者としては「え、この謎は??気になる!」という気持ちでモヤッと感は残る。
    けれどそれこそが残された者の立場。死者とは話せ...続きを読む

    1

    Posted by ブクログ 2024年01月07日

    心中という暗いテーマの短編でありながら、描かれるのは恋愛や家族愛など、切なく美しい。悲しいお話もありますが、心癒されるのでおすすめできる本だと思いました。

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月06日

    「生」の究極的な対比である「死」から描いた、わたしたちが生きる世界のうつくしさ。「明日も生きてみようかな」とおもうような、一縷の光が射した作品です。

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月03日

    心中をモチーフにした短篇集、というか死の隣にある物語。すくいがあるのかないのかわからないけど、絶妙な読後感はさすがという感じ。「初盆の客」「君は夜」を読んで、以前にも読んでいたことを思い出した。初盆は祖母の初盆に里帰りした孫が留守番をしているときに訪れた客から、知らなかった祖母の過去を知るお話。君は...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年06月23日

    森の奥:樹海。青年とおじさん。生きようと反転する瞬間の描写がとにかくうまい。
    遺言:刺し違えるような切迫感。
    新盆の客:三浦さんの得意系。
    君は夜:男と女の組み合わせって最悪
    炎:凄まじい保身。それが女子高生だからこそ。これだけ5つ星。あとは4つ星。
    星くずドライブ:距離感について考えさせられた
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    0

    Posted by ブクログ 2020年07月25日

    心中や死をテーマにした短編集。
    かといって全編が重たいわけではない。

    それでも、表現が強い部分もあるから
    みんなに薦めたい!とはなかなか言えない。

    最初の「森の奥」では樹海での出来事。
    テレビなり雑誌なり
    富士の樹海の風景を
    一度でも見たことがあるなら
    相当きつい描写がある。
    想像力...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年12月08日

    きれいに生きたいからこそ死を選ぶこともある。
    汚いまま生きれる心の強さがあれば、自ら死を選ぶことはないのでは無いかと感じた
    全て自死をテーマにした内容ですが、重すぎずどこか一筋の希望の光のようなものが見える作品たち

    1

    Posted by ブクログ 2023年05月21日

    心中をテーマとした作品。
    基本的には死を「救済」として見てる内容が多く、独特。
    でも死を目前として考える人の思想はたしかにどんなものだろうと思い起こしてくれる。
    心情描写が細かく適度に重くさせてくる。それもまた良し。

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月22日

    文楽を基にしたエッセイと小説を著した著者ならではの作品と言えよう。特に「君は夜」は、現代を生きる理紗が、夢の世界では江戸に生き、そして死に至る(?)記憶を宿す物語に、不条理な心中を強く感じさせた。衝撃的なのは、富士の樹海で自死を目論む男を描く「森の奥」。好きなのは、戦時下の男女を描いた「初盆の客」。...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月28日

    「心中」をテーマにした短編集。
    心中が共通のテーマというだけあって、起きている事件はヘビーだったりするのだか、物語は淡々と進む。作者の文体も影響してるとは思うのだが、おそらく生も死も、好きな子に告白されたことも並列な出来事だと捉えているからなのだろう。
    人は生死に関わるイベントを重く捉えがちだが、そ...続きを読む

    0

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