なぜ2人のトップは自死を選んだのか JR北海道、腐食の系譜

なぜ2人のトップは自死を選んだのか JR北海道、腐食の系譜

1,650円 (税込)

8pt

3.8

2011年9月12日、1人の経営者が忽然と姿を消した。JR北海道の社長、中島尚俊氏である。同年5月に起きた特急列車の脱線炎上事故。その再発防止に向けて陣頭指揮を執っていた矢先の失踪だった。そして6日後。石狩湾で変わり果てた姿で見つかった。前代未聞のトップの死――。だが、これだけでは終わらなかった。
2014年1月15日、今度はJR北海道の相談役だった坂本眞一氏の遺体が石狩湾で発見された。遺書は見つかってないが、北海道警は入水自殺と見ている。坂本氏は中島氏の2代前の社長を務めていた。なぜ2人のトップが相次いで自死しなければならなかったのか。
脱線炎上、運転士の逮捕、データ改竄とトラブルが止まらなくなったJR北海道。始まりはどの企業でも起こり得るほころびに過ぎなかった。だが四半世紀余りの間に、経営陣の些細な判断ミスと現場の小さなウソが蓄積され、取り返しの付かない悲劇へと転落した。
新社長の島田修氏は異常事態を収拾できるのか。
徹底した現場取材に加えて、故・坂本氏や前社長の野島誠氏、労組委員長など8人の証言から退廃の真相に迫る。

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なぜ2人のトップは自死を選んだのか JR北海道、腐食の系譜 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    事業改善命令。無意味に見える膝詰め対話。レール検査データの改竄 、JR北海道トップ二人の自殺 ー 北海道の幌内鉄道は、1880年、東京、大阪に次ぐ日本で三番目の鉄道として開業。炭鉱を中心に、硫黄、木材、農産物を運ぶための輸送手段として鉄道網が整備された。今でも、道内465駅の一日の旅客数は東京駅

    0
    2016年08月22日

    Posted by ブクログ

    トンネル内での列車火災事故、運転手の故意による安全装置破壊、安全検査データの書換など、度重なる不祥事に加えて社長経験者が相次いで自殺。崩壊寸前の組織となってしまったJR北海道の腐食ぶりを関係者のインタビューより暴く。

    一番のインパクトはJR北海道労働組合委員長のインタビュー。とにかく、質問の返答を

    0
    2014年06月05日

    Posted by ブクログ

    2011年5月27日。石勝線で特急列車が脱線炎上。不幸中の幸いか、
    死者は出なかったものの大惨事になってもおかしくない事故だった。

    その後も不祥事が続く中、当時のJR北海道社長が行方不明となり、
    後に遺体となって発見された。

    しかし、JR北海道の歯車は既に狂いまくっていた。2013年に入って

    0
    2017年08月20日

    Posted by ブクログ

    インタビューや週刊誌の記事の再編という感じで、タイトルと中身は一致していない。
    しかし、多くの方向からの証言がまとめられているので全体を俯瞰的な見るには良い本です。JR北はなぜ腐敗していったのか、時代についていけなかったのか、明確に提言されているものはありませんが、心に思うものはできるだろう。

    0
    2020年03月21日

    Posted by ブクログ

    民営化したことによる結果、
    こういう組織体質になってしまったかどうかはわからない。
    ただ、欠かせないインフラである以上、
    もう少し国による監督、手当が必要だったのかなと思う。
    運用と維持管理の重要さ、難しさを改めて感じる一冊。

    また、組合関連でこんな面倒なことになっているとは知らなかった。
    一つの

    0
    2014年09月17日

    Posted by ブクログ

    車両などJR北海道特有の問題、組合との馴れ合い、対処療法の連続などが原因でやられていったというのはわかったけど、なんというかそれ以上は書いてない物足りなさというか。wikiを読む感じで、ああこれが日経ビジネスの記事だったな、と懐かしくなった。

    0
    2014年05月06日

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