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男性の、男性による、男性のための思想体系がいかに虚構と欺瞞にみちているか。フェミニズムの問題提起によってなんとあっけなく揺さぶられるものにすぎないか。近代主義から近代批判、イリガライやクリステヴァなどのポスト・モダンに至るまでのフェミニズム思想の破壊力の変遷をたどりつつ、さらにリプロダクション、性暴力、国家と性など最も現代的なテーマに果敢に挑戦する。現代の生と性の意味を問いなおす女と男のための痛快なフェミニズム思想入門。
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Posted by ブクログ
フェミニズムの歴史、種類、日本におけるフェミニズムとその問題点がすっきりまとめられていて初学者の自分にとってはとても良い内容だった。 特に日本のフェミの歴史について、はじめてすっきりわかった。 それぞれの派に対する評価や偏りはともかく、今後自分のフェミニズムを勉強していくうえで軸になる一冊。 絶版で...続きを読むあることがもったいない。
序論的な位置を占める第1章の「フェミニズムの快楽」と、フェミニズムの諸潮流を明快に整理した第2章、日本におけるフェミニズムの展開を追った第3章、フェミニズムの主要トピックを解説した第4章から成る。 全体的に手堅い入門書という印象の本。第2章「フェミニズムの潮流」はかなり切り詰められているが、第3章...続きを読む「日本のフェミニズムの展開」は、新書サイズの入門書としてはかなりていねいに解説されていると思う。 戦前の日本におけるフェミニズムでは、平塚らいてうや高群逸枝の本質主義的傾向が、国家的使命を掲げる女性原理へと回収されていったことや、女性による平和や連帯を唱えて現実の階級差別や侵略戦争を隠蔽する彼女たちの言説を批判した山川菊枝の立場について触れられている。他方で、平塚という存在が、共同性の中に埋没していた女性たちの情念を言説化してゆく中心としての役割を担っていたことにも触れている。 一方、戦後の日本におけるフェミニズムについては、ウーマン・リブ運動が男性中心的な性と愛の批判をめざしながら、男性原理を内向させていた自己の解剖へと内面化していたことが解説される。また、80年代に記号論的なマルクス主義フェミニズムを謳い上げた上野千鶴子の活躍の背後で、現実の中で進められた高度管理社会の権力作用の解明が置き去りにされてしまったという、著者自身の批判も提出されている。
入門とか言いながら、専門用語を解説なしで使っちゃってるのはどうなのよ…。 内容も手軽に読める系の本というよりは専門色が濃い感じ。 けれどある程度フェミニズムに興味が湧いたという方にはかなりオススメします。 フェミニズムの細かい分野や、歴史が多少難しいながらもわかりやすく解説されています。 フェミニ...続きを読むズムの深遠な世界が垣間見れる感じかな。フェミニズムって女性のためのものというよりは人間のためのものであり、性の社会学というものは考える程に解らなくなってくる。というのが感想。 こうなってくるとジェンダーなんて実は人間が自分勝手に決め付けた下らない約束事なんじゃない?とか思ってくるのではないでしょうか。(私は常に思ってるけど。)
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