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美人局のはずだった。だが、頭の弱い女が誘い込んだのはヤクザで、相棒の男が凄んでも脅しが効かない。逆ギレするヤクザ。女は消火器を振り下ろした。バラバラにした死体をいざ埋めようとするが……「左手首」。解体業者と組んで事故車で稼いでいた損保・車両鑑定人(アジャスター)の悪どい手口……「解体」。一攫千金か奈落の底か、欲の皮の突っ張った奴らが放つ最後のキツイ一発! なにわ犯罪小説七篇。
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Posted by ブクログ
内容紹介文の段階でもう既に面白そうな上に「なにわ犯罪小説」という斬新な分類をされている短編集。 とにもかくにも登場するのは半端な悪党ばかり。どの話も肩ががっくり落ちるような、何とも虚しく碌でもない結末を迎える。 ところがこの悪党達が拙い計画や策を巡らせている描写が実に活き活きとエネルギッシュで、ま...続きを読むたそれが面白可笑しいのだ。 どの話も個が立っていて印象に強く残る。 私は「淡雪」の一等惨めなラストと「冬桜」のまさに烏合の衆と呼べる彼らの蜘蛛の子散らす終わり方が特に心に残った。 8刷 2021.9.11
小悪党が犯罪を犯し、決してハッピーエンドで終わらない短編集。 黒マメコンビや桑原・二宮コンビの作品とは一味違った黒川作品としてサラっと読めました。 黒川作品らしい、登場人物のセリフのやりとり、好きやなぁ・・・
暗黒小説の短編集。黒川博行は『後妻業』で知ったのだが、こういった暗黒小説を描かせると本当に上手い。 それぞれの章にアンダーグラウンドに生きる人々が登場するが、いづれも警察に捕まったりヤクザに捕まったりする。それがあまりにもリアルで、背筋が寒くなる思いがする。 悪いコトはするもんじゃないと、つく...続きを読むづく思い知らされる。
小悪党の悪知恵者の小銭稼ぎみたいな犯罪の短編集みたいなもの。軽く読めていい。緊張感やサスペンス的盛り上がりが少ない感じはするが、小説そのものが短いのでこんな物だろう。
子悪党の犯罪もの。すべてうまくいかないのですねえ。短編なので疫病神シリーズほどのわくわく感はなかったです。
著者得意の悪漢物の短編集。悪漢といっても極道そのものではなく、いわゆる小悪党が主人公であり、やることも中途半端。まあ、素人が欲をかいてプロの真似をしてもうまくいかないという内容だか、もう少しパンチの利いた話のほうが面白いと思うのだか。
フェリー用に文庫本。久しぶりの黒川博行だけど、いまいち。短編集なんだけど、全部ヤクザまでいかないチンピラが、身の丈に合わない犯罪をしようとして結局警察につかまったり、ヤクザにつかまったりするだけの話。全部が。で、最初の一遍を読んだときに「つまんねー」と思ったけど、解説を読んだら、まぁこれも楽しめるか...続きを読む、と思って再読。というか続読。こんなに解説に助けられた?ことはない。オチはないけど、まぁまぁ。
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黒川博行
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