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ふうちゃんが六年生になった頃、お父さんが心の病気にかかった。お父さんの病気は、どうやら沖縄と戦争に原因があるらしい。なぜ、お父さんの心の中だけ戦争は続くのだろう? 著者渾身の長編小説!(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
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Posted by ブクログ
沖縄の友人はたくさんいましたし、沖縄の歴史についても知ったつもりでした。優しい人が多いし、おおらかでとても気が合う仲間が多い。 でも、その人たちや、その人たちの祖先が沖縄戦のつらい悲しい経験をしてきたからこそ、強く優しいのだと思いました。 ふうちゃんの明るさと素直さ、見習いたいほど魅力のあるとても良...続きを読むい子。こういう子が、この作品を通して増えたらいいなと思います。 心が温かくも悲しく、優しい気持ちになれた不思議な良書です。世の中から悲惨な経験をする人が少しでも減りますように‥また思い出したときに読みたいです。
テレビや教科書では知ることのない沖縄と沖縄の人たちの苦労が痛烈に心に響く作品。過去の出来事が現在の沖縄にも繋がっている。どの世代でも読むべき必読本
優しさとは何か、歴史を学ぶとはどういうことなのかが物語を通してじわじわ伝わってくる。沖縄で起きた惨劇は、その時も、その後も社会の中で形を変えて影響し続けた。 ふうちゃんの幼さが人との出会いやお父さんの心の病気を通してどんどん成長していく。そんなふうちゃんの成長に合わせて読者も同じように喜んで、怒っ...続きを読むて、悲しんで、傷ついて、沖縄の歴史や本当の優しさを知っていく。
最近読んだ小説の中では久しぶりの5つ星。 もちろん「名作」とは聞いていた。初出版(1978年)直後の大学当時で既にその「好評」を耳にし「読んでみよう」と思ったものの、それから丸45年も経つまで一度たりとも書店で手に取ることも無かったとは。斯くも「読書は長く人生は短い」のだ。これからも、死ぬまでに一度...続きを読むたりとも手に取って読むことなく記憶にも残らぬ本が無限に存在するのだと思うと、本当に悲しくなる。 ...そんな哀しさすら本気で感じるほど、読み終えるのが惜しいくらいに「いつまでもこの本の世界の中に居続けたい」と思える稀有な読書体験が味わえた。 中でもやはり主人公・ふうちゃんの超弩級の魅力に尽きる。少年時代にこんな娘に巡り合えることが出来たなら、好きにならないワケが無い。そのくらい、人として愛される才能の全てを持ち合わせたスバラシイキャラクター。そしてまた彼女を取り巻く人間模様がまた素敵過ぎる。これはある意味、東京・浅草が舞台の「男はつらいよ」の世界観を、神戸に暮らす沖縄出身者のコミュニティに移し替えたが如し。1980年にさっそく映画化されこれまた大好評だったと聞く映画版も是非観てみたい。
神戸の沖縄料理店に集まる沖縄出身の人々の過去の秘密や悲しみを、小学6年生のふうちゃんの目を通して描いた物語。 途中までは可もなく不可もなくと言った感じのやや重苦しい作品でしたが、キヨシ君が出てきてからはかなり面白かったですし、またいろいろと心に残る言葉の散りばめられた素晴らしい作品でした☆ 最後...続きを読むのピクニックはめっちゃ泣けましたし、ろくさんの娘さんの話のほか、いろいろと心に残った言葉はありますが、なにげに一番心に残ったのは、ときちゃんという地味で目立たない女の子が先生宛てに書いた手紙。あと、重苦しい話も多い中、ギッチョンチョンとれい子さんのデートの話は最高に面白く、かつ、心温まる感じでした☆朝ドラ「ちむどんどん」を見ていてどうにもピンと来なかった人には特におススメ!! ---------- p256 ギッチョンチョンは本当に嬉しそうだった。そんなギッチョンチョンを見て、良かったと、ふうちゃんは思うのだった。「アカナ」を歌うふうちゃんを、キヨシ少年はじっと見ていた。――あいつ、ええやつやな。チビのくせに、あんなええやつおらへんな。ほんまに、あいつ、ええやつや。 ----------
作者の兄が自殺し、成績重視の教育界に疲れはて、流れついた沖縄で、彼は命は生きているものだけのものだけではなく死んだ命と繋がり生き生かされていること、痛みを分かち合うことを学びました。そのことがこの小説に込められています。 時は1975年。神戸市に住む大嶺芙由子は小学6年生の少女で、周囲からは「ふうち...続きを読むゃん」と呼ばれている。 父は半年前から突然精神状態が不安定になり、心身症と診断されていた。 芙由子の母は、「てだのふぁ・おきなわ亭」という大衆料理店を営み、店には沖縄出身の人々が常連として集う。 その一人が、やはり沖縄出身で母に捨てられたキヨシ少年を店に連れてくる。だが、キヨシはそんな善意を無にするように、相手の金を盗んで姿を消してしまう。 芙由子が沖縄の風習にある風車を常連たちに配ったとき、沖縄戦の集団自決で片手を失ったロクさんは外で風車を握ってすすり泣いた。 芙由子は父が「ふうちゃんが殺されるやろが」と発作の時につぶやいたことを思い出す。父の主治医から「沖縄ではいろいろなことがあったらしいから、それが原因ではないか」と聞いた芙由子は、沖縄について調べ始める。 沖縄料理店が舞台だけに、ラフテーなど美味しそうな沖縄料理が食欲をそそりますけど、メインはふうちゃんが「てだのふぁ」の常連ギッチョンチョンから沖縄戦のことなどを教わるパートやキヨシ少年との交流で、沖縄戦で日本軍は沖縄決戦を前に日本軍は3分の1の兵力を他の地域に移したそのために女性や子供を含めた多数が死んだことなどを知り理解していく中で、本当の優しさは相手の苦しい歴史を知ることそして生きている人の中で死んだ命が生きていることを理解すること、本当の歴史の勉強とは身近な人の歴史を知り勉強することであることを知る展開で、今の日本に欠けているものの正体を考えさせる内容になっています。
長年読み継がれる児童文学の傑作。神戸の沖縄料理店の娘「ふうちゃん」は、周りの人たちのぬくもりに包まれ、徐々に父たちの過去と現在、未来に向き合いながら、大人になっていく…。
11歳の少女ふうちゃんの目線で語られていて、人間の喜びや悲しみ、優しさや醜さや愚かさ、戦争の悲惨さなどが、すごくわかりやすく多感に表現されている。 ふうちゃんの感受性の強さ、人から学んでいく心の柔軟さ、そして可愛らしさに心打たれ感動します。 ふうちゃんを取り巻く人々の強さから来る優しさも心に沁みる。...続きを読むそして彼らが告白する沖縄戦の惨状は壮絶を極めており、戦後沖縄の人に対する差別が酷かった事にも衝撃を受け沖縄に対する理解も深まった様に思う。 10代とかもっと早く読んでおけば良かった。しかし歳を重ねないとわからない事もある。知るべき事、理解すべき事はまだまだたくさんあると痛感する。
昔読んだのは小学校5年生のときだから、もう35年以上も前になる。当時学校も家庭も殺伐とした愛のない環境にいた私には、てだのふぁ沖縄亭の人々の日々がファンタジーのようで、優しく憧れで、愛されているふうちゃんがうらやましくて、そこに一番心を惹かれたように思う。 沖縄の歴史のことも、精神疾患の存在も、こ...続きを読むの本で生まれて始めて認識した。 大人になって今、読み返すと当然ながら、その時気づかなかった作者の色々な視点に気づくようになる。なぜ、ふうちゃんという一人の小学生を通じて、作者は沖縄を伝える必要があったのか。せんせいけらいになれ、の一冊からもわかるように、灰谷健次郎という人は、誰よりも子供の凄さ、鋭さ、怖さを知っていた人だ。ただ純粋で忖度しない子供、そして自分が愛されていると知っている(愛を知っている)、一番「自分自身」を生きている子供の心を通して、灰谷氏は沖縄を伝えたかったのだ。 沖縄を語る現代社会の論調は、むなしい空中戦を見ているようだ。 今生きている自分自身の足元と地続きの歴史として沖縄を語るには、現代人に直接語りかけるだけでは伝わらないと思ったのではないだろうか。ふうちゃんの心という存在が媒体として不可欠だったのだ。悲しみの果てに命が繋がれていまここにいるというリアリティに気づくふうちゃんの成長を通して、ふうちゃんの心という受け皿を読者の中に作って、リアルに沖縄を伝えようとしていたのではないだろうか。
20年ぶりに読んだ。 読む前は感動した本だということ以外ほとんど覚えていなかったけど、読みだすと覚えているところも。ふうちゃんと同じ年代で読んでおいてよかったと思った。 沖縄のことを考えること、 もっと広い社会について忘れてしまっていることを思い出させてくれる大切なことがたくさん書いてある。 ...続きを読む毎年8月に読もうかなと思った。
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