犠牲 わが息子・脳死の11日

犠牲 わが息子・脳死の11日

569円 (税込)

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「脳が死んでも体で話しかけてくる」
冷たい夏の日の夕方、25歳の青年が自死を図った。彼は意識が戻らないまま脳死状態に。生前、心を病みながらも自己犠牲に思いを馳せていた彼のため、父・柳田邦男は思い悩んだ末に臓器提供を決意する。医療、脳死問題にも造詣の深い著者が最愛の息子を喪って動揺し、苦しみ、生と死について考え抜いた最後の11日間。その日々を克明に綴った感動の手記。

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犠牲 わが息子・脳死の11日 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年08月21日

    「家族にしてみれば、~脳だけを見て語りかけているのではない。温もりのある体全体、喜びや悲しみを表現してきた体全体に語りかけ、その体全体から最後の何かを読み取ろうとし、需要への物語を創ろうとしているのだ。」
    とても素晴らしい1文だと思った。
    このような考えや姿勢こそが、つまりは愛なのではないかと感じた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月25日

    家族の生や死を描くことはできても、それと向き合う自分を描くのは簡単なことではない。言葉では何かを描き漏らしているような気がしてしまう。それでも一冊描き上げた柳田邦男はすごい。

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    Posted by ブクログ 2021年10月24日

    誰にも言えず、誰にも理解されない苦しみ。
    筆舌に尽くし難い思い。
    それでも、人は、生きていく。
    この本を通して背中を見せてくださった。

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    Posted by ブクログ 2018年04月30日

    脳死。自分がそうなったら意識がないのだから死と同じ、延命治療は不要。そう思っていた。知ってるつもりでいたけれど、何にも分かっていなかったんだと思った。
    脳の機能は失っていても身体が語りかけてきて、それを身内は感じる。そんな状況を経験したらとても脳死イコール死といったドライな考え方を持ち続けることはで...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年03月07日

    この本を古本屋さんで見つけたとき、正直これほど感動するとは思っていませんでした。

    打ちのめされました。壮絶な苦悩がこの家庭にはあり、普通ならなぜ自分がこんな目にあわなければならないのかと運命を憎むかもしれません。

    でもこの家庭は違いました。壮絶というより
    むしろ崇高という言葉がしっくりきます。
    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年07月24日

    ノンフィクション作家、柳田邦夫さんの息子、洋二郎が自死をはかる。これまでの息子との会話から、息子が何を望んでいたか、父親としてどうするべきなのかを考え、臓器移植を決意していく。その決意までの思考を「生と死」「脳死問題」「臓器移植」などをキーワードにして、一人称、二人称、三人称の視点をおりまぜて書かれ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年12月11日

    祖父母が亡くなり,叔母が生死の境を彷徨ってからというもの
    死について真摯に考えることが増えました。そして,姪が産まれてから
    生について考えることが増えました。
    どんなに頑張っても人の命には限りがある。ならば,未来の子孫のために
    私には何が出来るのかということ考え,自らに落としこんで考えるならば
    劣化...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年06月11日

    精神を病んで自死を図り、その後脳死状態になった息子との11日間の記録。
    大きく二部構成になっていて、前半は突然の息子の自死から、彼の臓器移植を決意するまでの過程が丁寧に書かれています。そして後半は脳死について柳田さんの思いが綴られています。

    著者の柳田邦男さんはノンフィクション作家さんだけあって感...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年06月01日

    「冷たい夏の夕暮れに」、神経症というこころの病を抱えた次男洋二郎が25歳で自死を図り,脳死に至る。その11日間の揺れ動く家族の記録と、そこに生前の彼の日記、遺稿集、友達からの追悼の手紙などをはさみ、彼がどう生きていたのかを浮き彫りにしている。生きていた証しを、父親として丁寧に記している。

    著者は脳...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年04月03日

    読みながら、本当にいろんなことを考えた。
    犠牲という意味。
    この本は、本当にたくさんの角度から読むことができるだろう。
    読む時の心境によって、受け止める場所もどんどん変わってくるだろう。
    そして、読めば読むほど、人生の深みに連れて行ってくれる本でもあると思う。
    柳田さんが、こうして本にしてくださった...続きを読む

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