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現役時代は「シルバーコレクター」として人気のあったステイゴールド。今でこそ日本競馬界屈指の種牡馬として名声を轟かせている同馬だが、原点に立ち返ってみれば、「将来の成功を約束された種牡馬」ではなかった。しかし、オルフェーヴル、ゴールドシップ、レッドリヴェールら産駒が次々とG1を勝つことで、状況は一変。「社台をここまで本気にさせた日高の種牡馬は過去にいなかった」と評されるまでに至った軌跡をたどる。
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Posted by ブクログ
2014年の競馬本における最高傑作。 出るレースは2着止まりのシルバーコレクター。大物になる要素はどこにもなかった。 しかし、ドバイでの勝利をキッカケに、徐々に運命の歯車は彼の味方をし始める…。 ステイゴールド本人はもちろん、彼の代表産駒(ドリジャ、フェスタ、オルフェ)、そして彼の活躍をアシストした...続きを読むメジロマックイーンの存在も丁寧に追っているのが好印象。 競馬ノンフィクションという側面だけではなく、「男の一代記」的な面白さもある。故に、競馬ファンでなくてもワクワク読める一冊ではないだろうか。 まだまだこれからという時の2015年2月5日、ステイゴールドは大動脈破裂のため死亡。 彼の底知れぬ可能性と狂気に対する答えは、世に送り出した産駒たちの活躍から導き出すしかない…
ステイゴールドを中心として、本馬の現役生活から種牡馬初期、現在の状況をはじめ、父として出した仔(オルフェーヴル、ドリームジャーニー、ナカヤマフェスタ)に対して深く掘り下げて綴ったもの。 また、黄金配合とされる母父メジロマックイーンとメジロ牧場の関係など盛りだくさんの内容となっている。 ステイゴール...続きを読むドについて現状はホントに奇跡に近い形で種が繋がっていたんだなぁ。 母父メジロマックイーンも細い糸を手繰り寄せ、偶然と生まれた産物だったんですね。 ステイゴールドという競走馬時代から不思議な魅力があり、種牡馬として恵まれない環境からここまでの成績を残した本馬。 その関係を知りたい人には是非読んでもらいたい1冊です。 個人的にはナカヤマフェスタの遠征に纏わる話が興味深く、岡田総帥の存在はやはり大きいということを実感しましたね。
2月に急逝したステイゴールドの自身の活躍と産駒の活躍を描き、2014年のJRA賞の馬事文化賞を受賞した一冊。 自身の競走成績や種牡馬導入時の経緯などを読んでいると数奇な運命のうえに今の地位が築かれたことを感じずにはいれませんでした。 また、産駒の活躍で息を吹き返した生産者や繁殖牝馬が多くいることは...続きを読むエリート街道を歩んでいない雑草魂の賜であることを感じました。 そして、気性の荒さは産駒にも健在でドリームジャーニーやナカヤマフェスタ、オルフェーヴルと本書に出てくる馬に共通して受け継がれているのだと感じました。 本書を読んでメジロマックイーンとサンデーサイレンスの関係やメジロ牧場からレイクヴィラファームに変わる経緯などはじめて知るエピソードもありました。 またマックイーン牝馬との相性の良さを解説した部分は新たな発見でもありました。 飽和状態にあったサンデーサイレンス種牡馬としてあまり期待されずにスタートしたなかで三冠馬を含む数々の名馬を輩出してきたそのサクセスストーリーは読んでみて改めて凄いものだと感じました。 本当に2月の急逝が惜しまれますが、オルフェーヴルをはじめとする後継馬たちがその地を紡いでいきまたターフを盛り上げてくれると共に競馬というブラッドスポーツと人と馬の絆の魅力を強く感じさせてくれる一冊でした。
競馬がギャンブルであるがゆえに偏見の目で見られることは甘受するが、こういう良著に出会うたびに溜飲を下げる思いがする。 本著は、いまや押しも押されもしない種牡馬ステイゴールドが辿って来た数奇な運命が、彼にたずさわって来た周辺の人々に焦点を当て、描かれている。 ・日高にもたらした夢と希望ーナカヤマフェス...続きを読むタ の章には、つい落涙してしまった。
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黄金の旅路 人智を超えた馬・ステイゴールドの物語
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石田敏徳
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