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家庭科は、自分の暮らしを自分で整える力だけでなく、この社会の中で他者とともに生きていく力を育ててくれる教科だと実感した著者は、自ら専任教員となる。ご飯の作り方、お金とのつきあい方、時間の使い方など自立にあたってどんな知識や技術が必要か、10代の暮らしに沿って具体的にアドバイスする。
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Posted by ブクログ
自立=生活力を高めようとする「姿勢」。状態ではない。 そして、お互い様が成り立つような関係性を築けること。すべて一人でできることが自立ではない。一人で生きていくことは不可能。 生活的自立、精神的自立、経済的自立、性的自立のすべてが大切である。 ★家庭科はお互いの違いを知る教科 柔軟性が必要と同時...続きを読むに正解はない ★時間の折り合いが自立の一歩 自分で起きる、やらなければいけないこと、などから時間に折り合いをつけられるようになる。少し、我慢することも覚えられる。 ★働くことの社会的役割 自分の仕事が社会のなんの役に立っているかを知ることがやりがいに繋がる。給料をもらうことも大切だが・・・。 まさに、子供に伝えたい、気づいてほしい内容。 自分のことを自分でするって大変だけど、生活がすごく充実する。自分を律してるじゃんって。 一人暮らしをすると、必然的に感じることだとは思うが、家族と生活している段階でできていれば、いろいろな価値観をさらに感じられると思う。
「自立したいなあ」 と思いました。 この本に書かれていることに照らし合わせれば、 僕はすでに自立しているのですが、 「自分で出来ることを増やすって楽しそう。」 と感じたのです。 この 「楽しそう」 こそ、この本の真髄なのだと思います。
著者は男性の家庭科教員。家庭科の授業から、高校生に向けて家族や自立を考え、そして社会全体も考えるような授業組み立てとなっている。 「正しいパンツのたたみ方」という著名も、「正しいパンツのたたみ方を教えるからやりましょう」ということではなく、「正しいパンツのたたみ方は人それぞれ。その色々なやり方を持っ...続きを読むた人たちと一緒にやっていくには?」ということ。 社会や自分の立場、相手を思いやることを生徒が考えられれば、社会に出たときに自分をしっかり持って行けるのではないか。 個々に描かれているのは家庭科の授業で話したことや著者の考え経験なのだが、家族とは、自立とお互い様の精神、老人問題、DVや差別、社会の中で生きることとは、自分の価値観が何か、など、暮らしてゆくために自分自身と他の相手を大切すること、自身を持って社会で生きてゆくための根本を考えるという授業になっていた。 少なくとも私が教わった授業ではここまでのことはなかった。ここまで学校で考えていけたら、まさに社会に繋がるための学校教育だと思える。 ❐年度初めに生徒たちに「毎日自分のお弁当を作ってみましょう」と声掛け。 まずどうすれば長続きするか?を考える。 毎日だからこそ、面倒なことはやめて、自分ができることをどうやろうと考える。(←これは仕事もそうですね。仕事の理想や昔のやり方を変えずに手間ばかりかかって結局できなかったり残業になったりするなら、今どうやればできるかを考えなければいけない。しかし仕事だと「今の自分が変えたら怒られるかもしれないから、自分は放置しておく。他の誰かが変えるべき」という考えの方が賢い用になっちゃうところもあるんだよね) ❐勉強の意味 「先生、なぜ英語の勉強しなければいけないのですか?自分は将来英語を使う仕事にはつかないし、海外旅行しなければいいでしょ」という生徒はの真意は、「英語の授業が難しくてわかりません。わかるようにしてください」ということがある。 そんな生徒に「グローバル社会に向けて…」と漠然と説明されてもピンとこない。相手の気持ちを受け止めその生徒のが自分のこととして受け止められるようにして、さらにはわかるような授業をしてゆく。 授業とは一方的でなく、教える側と教わる側が一緒に作るもの。(←これも学校の勉強以外に色々当てはまります) ❐家庭科とは 本来勉強とは受験や競争のためではなく人生を豊かにするためにある。 いわゆる受験などで出る「主要教科」に対して、保健体育・芸術・家庭科のような「副教科」は感性を磨き心を豊かにするものと位置づけてみよう。 すると家庭科とは、どんな暮らしが自分にとって快適で、快適にするための実際の方法を身につけるための教科でもある。しかし人はそれぞれなので、自分にとって快適でも他人には不快かもしれない。自分の暮らしを整え、他の人とともに生きる力を身につける。「副教科」はそんなふうに役立てたい。 ❐家族とは 「家族」の定義を聞かれたら人それぞれの回答が出てくる。長年暮らしている同居人は?ペットは?観葉植物は?精神的、法律的色々な定義があるが結局の所家族とはその人が家族だと考える人なのだろう。 しかしそれは「家族なんだから」という押し付けではいけない。自分が一緒にいたくて自分が家族だと思う相手だからこそ、どうやったら気持ちよく一緒にいられるかを考えたい。 ❐手伝いは自立の一歩 家族の一員として、普段親がやっている家事を任されることは自立への一歩。 料理であれば、メニューを決め、料金を考えて買い物をして、家族の喜ぶものを作る。 毎日自分以外の誰かが自分のために何かをしてくれていた家の中のことを知ることは、社会のルールとも繋がるので、それを意識することが「親に所属する子供」から自立することになる。 ❐勉強とアルバイトの両立 学生がアルバイトをするときに、授業と両立できる生徒とできない生徒がいる。 おそらく前者はお金が目当て(いつの間にかお金がなくなっているタイプ)、後者はお金の使い道が目当て(自分が何にお金を使ったかわかっているタイプ)。 ❐お互い様 昨今では、働くというのは自分のためという認識が強いが、以前は高校生でもクラス半分近くは「社会のために働く」という考えがあった。 働くことに誇りと喜びを持ち、働く人への感謝を忘れない気持ちがあれば、人を思いやるし、自分も人から思いやられる。それが社会に参加するということ。 まさに今後のグローバル社会では、自分だけ利益を上げれば良いという考えは古くなり、人は支え合って生きているということ、お互い様の精神で社会を生きていくことがこれからは必要になるのだろう。 ❐自立 個々に勝手に生きるのではなく、できることは自分でやり、できないことは助け合うという姿勢で人と付き合う。これこそが自立。一人でもいられる、複数でもいられる。
高2の息子がいます。夜更かしし毎朝起きられず、朝は顔も洗わず歯磨きもせずギリギリに外出。 中の上だった成績もどんどん下がり最下位を取る科目も。遠足へ行けばお土産を買ってきてくれたかと思えば家族へではなく、自分のお菓子として全部食い尽くす。自分はしてもらうばかり、周りへの気遣いのない部分も多い。本人は...続きを読むもちろん気づいていない。 このままでは危険だと思い高校卒業後は一人暮らしをして欲しいと思ってはいますが、金銭的にどうか…悩み中。 改善してもらいたいため何度も言っても、やはり親の戯言としてウザく思っているのだろう、全く聞いてくれない守らない。 この本を読んで、やはり「1人でもなんとかなる力」が必要なんだと実感。 そして「誰かに何かをしてあげてほしい」と心から思った。 どちらも、常々思っているのです。 息子には本当にこの本を贈って、読んで欲しいですが、本好きな息子ですがおそらく読んではくれないでしょう… なんらかの方法でここから得たものを息子に伝承したい! と、いまはここで悩み中。 最後に。 こんなに家庭科路線で優れている、人の気持ちも考えられる(と想像する)筆者が離婚していると文中で明かされビックリしたのと、表紙のイラストTADAPAN見てたら、もしかして筆者の名前、忠晴さんとかかってるのかな??と思えてきた!
先に続編となる『シアワセなお金の使い方』を読んでこの「男性の家庭科教師、なかなかの人物だ」と思ったのがきっかけ。オリジナルのこちらも期待にたがわず素晴らしい内容だった。 全体の構成も、 第一章 私←「いま、生きているワタシ」 第二章 私と家族←「家族の中で生きる」 第三章 私と社会←「社会の中で生き...続きを読むている」 を 序章 「家庭科を学ぶ意味」 終章 「ゆたかに生きるためのスキル」 ではさむようになっていて、よく考えられているなぁという印象。 第二章で面白いのは、生徒と「家族ってなんだろう」と定義を考えるところ。 血が繋がっている→お父さんとお母さんは血が繋がっていないから家族ではない? 一緒に住んでいる→地元を離れて一人暮らししているお姉ちゃんは家族ではない? お互いに家族意識→ペットの犬猫は家族ではない? などなど。 一緒に住んでいるけど結婚していない事実婚カップルは? これを読んで、自分は大学の学生寮を思い出す。「まるで家族のように」思っている間柄だし、とてつもなく濃い関係だったけど、比喩を超えて家族かと言われるとちょっと違う。 大学の寮に続いてシェアハウスに暮らした時のことも思い出す。自分はフルメンバーではなく下宿人みたいなポジションだったからみんなと家族ではなかったけど、フルメンバーの人たちは「ほぼ」家族だった。でもやはり全員がフル・フラットではなくやはり夫婦とその子供という枠はコアにあった。 第三章で面白かったのは、働くということの意味・位置付け。今では働くことが個人の選択でありその成果も個人のものであり働けなくても個人の責任のようになっているけど、そうではなく、誰もが誰かの労働から恩恵を受けていて「お互いさま」なのだ、という指摘。 金銭的な報酬を得ているか(賃金労働か無賃労働か)は労働の本質ではなく、労働の分類方法の一つでしかない。人は社会を作り分業することで一人一人が自給自足をするより豊かな生活を営んできた。つまり、自分のために働くだけでなく社会のために働くことが人間の義務であり、またその裏返しとして、社会の構成員全員それぞれに働く場を提供するのは社会の責任だ、という。 よく言われる「学校で教えてくれない社会に出た時に本当に役に立つ知識」って、「家庭科」だなぁ。 自分の子供にぜひ読ませたい。
高校生の家庭科の授業に沿って、人にとって大切な自立の話をしてくれている。今からでも実践したい。グサッときたのはお金の使い方と家族のあり方のところ。文章は標準語だけど、実際の授業は大阪弁でおもろい感じでやってるんやろなぁ
家庭科というマイナーな授業に、しっかり向き合っています。読むと「確かに!家庭科大事だね」と思えます。生きること、自立すること、その基本に家庭科がある。日常をきちんとしていけば、幸せに近いと言うことをとってもわかりやすく書いてくれています。
岩波ジュニア新書のベスト10に入ってただけあって、なかなかに面白い内容だった。パンツのたたみ方から個々人の価値観の違いに論が進められて、移行もお金の話とかも織り交ぜながら、家庭生活(ひいては社会生活)を送るのに必要な考え方が網羅されていく。中高生時代、殆ど家庭科が授業として成立してなかったから、こう...続きを読むいう講義が聞けていたら素敵だったな、っていう思いが強かったす。
タイトルのセンスがよい~。 「パンツのたたみ方が分からないんです・・」と、奥さんのパンツをどのようにたたんだらよいか分からない男性のお悩み相談から取ったタイトル。 異なる環境で育ち、異なる価値観、習慣を持つ二人が結婚して、新しい家庭をつくる時に、「えっ、こうじゃないの?」「こんなことも知らないの...続きを読む?」と、相手と自分の違いから摩擦、ストレスが生まれたりする。 それに対して、相手に求めるのか、強制するのか、それとも歩みよるのか、相手から学ぶのか。パンツのたたみ方が分からないという小さな悩みに見えることから、お互いの関係の在り方が見えてくる。 家庭科というのは、自分が暮らしていくための術、他人と家族となり、生きていく時の付き合い方を培っていく教科ではないだろうか? 著者は、そんな思いを持ち、英語教員から家庭科教員へと転身した先生。 =========================== キャリア教育に関わってきたのだけど、言葉からかなり勘違いをされていると思っている。キャリア=生き方なので、生きるために必要な力 (思考力、感性、読解力、数的理解力・・)と、どこで生きるかという選択を支援する教育。 家庭科というのは、「副教科」と、扱いで、主要教科に対して、オマケ的な存在なんだけど、これこそ、教科書的に学ぶんじゃなく、実社会を生きる大人や、企業が連携して、学びをデザインしていくべきでは・・・と思った。 著者南野先生は、そこを理解した授業設計をされていて、素晴らしいと思った。 家族をどう考えるか、結婚をどう考えるか、働くことをどう考えるか・・ 子どもたちは、こうあるべきという社会の価値観を自然に持っていて、 社会の価値観ではなく、自己決定していくことが大切で、授業によって、 価値観にゆさぶりをかけ、考える機会をつくっているのだなと思った。 =========================== 印象に残ったところ(P121) 「お互いさま」という言葉は、別の見方をすれば「自立」を意味する言葉になります。「お互いさま」というのは、自分でやれることは自分でやり、できない部分は協力して助け合おうという姿勢で人と付き合う態度のことです。これはまさに「自立して生きる」ことと全く同じです。 この「お互いさま」の視点で現代社会の労働問題を見直してみます。 教科書的に言うと、「労働」は有償の「職業労働」と無償の「家事労働」に分類されます。 そこに別項目として、「ボランティア活動」が付け加えられることもあります。 「群れで生活しているわれわれを支えるために営まれる行為」=「労働」と考えれば、職業労働にしろ、家事労働にしろ、ボランティアにしろ、どれも大切な労働であって、そこにはなんの優劣もないことがわかります。 ~中略~ 「お互いさま」という関係が成り立つのは、「各自が群れに参加している」、「参加できている」時であり、「自立」もまた社会参加の文脈の中でとらえる必要があるということなのです。 僕たち一人ひとりが働くことの意味をもう一度とらえなおすことで、周りの人との関係性を少しずつでも「お互いさま」感覚に近づけてゆくことで、 時間はかかっても少しずつ働きやすい労働環境、住みやすい環境に変えていけると信じています。
家庭科の本 生活することを学ぶことは必要である 学校で教えるのか 家庭で教えるのか 家庭でのやり方はいろいろあるが 正しい 間違っているという判断も必要だが どこが違い どうするべきかを考えることは ディスカッション することは大切な 学習だろう
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