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十歳の僕は転校生の女の子に、一目会ったその瞬間に恋してしまった。自分の全存在を賭けた小学生の初恋を描く、著者二十歳のデビュー作〈冷蔵庫を壊す〉。親友の恋人を好きになってしまった夏、女友達と彼との間で揺れる主人公の戸惑いをヴィヴィッドに綴った〈月のこおり〉。短編小説〈つばさ〉。三つの愛しい恋の物語。
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Posted by ブクログ
13年前に読んだものをもう一度。 中学生が読むには少し背伸びし過ぎだったのかも。 短編が三作、中でも「月のこおり」が好き。 「冷蔵庫を壊す」と「月のこおり」。 狗飼恭子さんの初期の作品なのだけれど、 最近のものより主人公達が尖っていると感じた。 綿矢りささんの書く主人公達と少し似ている気がする。 ...続きを読む私はこういう主人公が好きで、 きっと自分もそういうところがあるんだろうな、と思った。
冷蔵庫を壊す、という意味が意外であり、すごく巧い表現だなぁ、と思う。 ミキモトさんがとにかく魅力的。 素敵な女の子。 人を恋する気持ちって、なんて偉大で、 そしてなんて、もろいんだろう。
冷蔵庫の鳴る、その寂しい音。数年前に読んだ作品だけど、今もその音が残ってる気がする。狗飼作品の中でも特に好きな作品☆
彼女の作品の中で一番好きなのがコレ。彼女の小説第一作が表題作の「冷蔵庫を壊す」なんだけど、これは小学五年生のミキモト君が転校生の女の子に一目ぼれしてしまう、という話。書き下ろし短編小説を含めて全3篇で構成されてるんだけど、表題作は当然のことながら、短編の「つばさ」も素晴らしいです。この「つばさ」は「...続きを読む月のこおり」というストーリーの中で出てくる絵本という設定。天使の男の子の素直さが痛々しく、悲しくて、美しい。そんな作品です。
表題の「冷蔵庫を壊す」と「月のこおり」という2作入っています。このなかで「月のこおり」は本当に大好き。何度も読み返しました。
分かんねえなあ、女ってのは・・・って気持ちになった小説だった。 表題作は男の子視点であるが、なんだか消化不良感がある。 男の子の話にしては繊細すぎるし、サクライだって主人公とある意味同じなのに結構おざなりだったし・・・ その後の話をきちんと書いてほしいと思った。冷蔵庫はまだ壊されていない。 月のこ...続きを読むおりはラストの立ち直り方がよくわからなかった。きっとまた許してくれるとはどんな期待だろうか。 なんだか自己啓発みたいで、もっとなんらかの要因があるような・・・先生のくだりも、先生は最後に必要としてくれたのだから、 そこに安住する資格はあったはずなのにどうして?好きだと気付くプロセスがよく分かんないし、野暮だなといわれたらそれまでだけど、 許す、許さないは、はたして主人公が勝手に決めていいものなのかにも疑問があるし。 ここまで書いてなんだけど、悪くないんです。多分読む側の立場にもよると思う作品です。 だからグッとくる人がいても全然おかしくないと思います。 恋ってむずかしいな。
初めて読みましたー!すごくすごく奇麗で、繊細な文章を書かれる方です。ひとつのことをじっくり観察して、感じて、自分のものにする。その素晴らしさを、実感できる気がします。
タイトルに惹かれて読んだのだけど デビュー作ということもあってか いまいち。句読点のリズムなんかがしっくりこなかった。きっと今はすてきな恋愛小説を書いていることだろう、と今度、彼女の作品を見たら読んでみたいと思う。
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