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摩訶不思議な「異界ツアー」へようこそ。猫の君子・夜見闇君の命を受けて旅に出た「私」はーー。現代版・御伽草紙。動物植物昆虫にこの世あの世が入り乱れる奇妙奇天烈、珍妙な世界を、リズミカルな擬古文調でユーモラスに描き、読者を摩訶不思議な世界へと誘い込む表題作はじめ「かげろう草紙」「行方」を収録。詩人にして野間文芸新人賞作家の新境地傑作!
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Posted by ブクログ
日和さん2冊目、火の旅とは打って変わりのっけからPOPな擬古文炸裂!読みにくい筈がどんどんページが進み面白くて仕方なし…全くもってえらい人が出て来たものである。 三つのお話の繋がりは冥府か?書くことを赦された作家のみが奏でられるリズムがなんとも心地よい。 夜見闇君のお使いを微笑ましくも全うする猫君は...続きを読む我が道を進んだ、影に誘われた少女は闇に堕ちた、そして魍魎の如きに摘まれた草双紙売りは全弾装填ロシアンルーレット状態の八方塞がりに顔色を無くす。 曖昧な日本語を縦横無尽に操りこんなシュールな紡ぐ作家を紹介してくれた小川洋子さんに感謝です
表紙に惹かれて読む。あわいの話ではなく全部ちょっと向こう側、彼岸の話のような印象。どこかふわふわと捉えどころがないところが良い
独特の文体で、その紡がれる言葉の流れで、まず別世界に連れていかれ、ところどころ鮮明に描かれる積層するイメージをくぐるごとに、いつのまにやらまったくの異世界の中を登場人物たちと一緒に歩いているような錯覚の中をさまよっている。御命授天纏佐左目谷行、行方、かげろう草紙の3編。たまには異世界をさまよいたい方...続きを読むに。
あちら側に行ったきり戻ってこられない。心細いのに、やみつきになる。一寸先は闇。でも、闇に飲まれた後にも、物語はつづいてゆく。 ヒグチユウコさんの挿絵もとてもよい。隅々まで堪能した。ちょっと「食べて」しまったかもしれない。
3つの短編からなる1冊。古文調が多用され、どれも奇想天外な物語。 現実味がない展開にわくわくする。 異世界にトリップした気分になれる。 装画はヒグチユウコによるものである。装画のシュールレアリスムと内容の世界観が合致していて、この本にしてこの装画といった感じ。 これまで読書に実利的な意義を求め...続きを読むていたが、そうでない本にはそれなりの魅力があると、この本を読んで思った。
2.5。表紙勝ち。詩人だけあって言葉は綺麗で味あるし、雰囲気も悪くないが、三話読むとそれにも飽きてしまう。
文体が面白いので読んじゃった。お話は、えっ?と思う位あっけなく終わり。それこそ、竹林で道案内を見失ない、クラクラする気分が味わえる。
結論があいまいで、う~ん・・・と、なんだか鬱憤がたまるが、独特の世界が面白かった。あと、1文が長いのにすらすら読めるのが不思議
んー…わからん。。。 語り口調は好きなんだけど、結局なんだったのか。 摩訶不思議というか、不思議の正体すら判明しないような、もやっとした霧に包まれて終わってしまった。 タイトルは面白い雰囲気なんだけどな。
ヒグチユウコさんの絵が先か物語が先か。 あまりに絵とお話が合いすぎて、不気味な不思議世界にどっぷりとつかる。 とくに表題の佐左目谷行の彼が畳に身を任せ、擦りつける様子がたまらない。。。 不穏なのにユーモラスで、まくしたてる台詞は滑稽なのに闇を感じる、そんな3篇。 宿なしで居所も定まらない「私」を御...続きを読む屋敷に招き入れてくれた夜見闇君。 お座敷で恋文などをしたためたりとごろごろと過ごしていたら、繭君の日終(ひねもす)君を友人の佐左目谷君のところまでお連れしてほしいと頼まれて。 影を追って海辺の小屋へたどり着いた彼女。 小屋には娘のこと綴った黄色い表紙の本があり。 境内の夜店で自分の草紙を売る男が出会った面を売る男たち。 「もうひとりのアリス」を聴きながら。
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日和聡子
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