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二〇世紀を代表する建築家が日本で得た重要なヒントとは? 今日的問題を先取りした建築と浮世絵との意外な接点とは?ライト研究の第一人者が今まで論じられなかった素顔に迫る。
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Posted by ブクログ 2009年10月04日
近代三巨匠の1人、フランク・ロイド・ライトの建築家としてではなく、浮世絵収集家としての軌跡を追った本です。 特に建築の勉強とかとはあまり関係なく、単純に知ってるとライトの見方が変わるかも。 どうやらライトが一般的に認知され始めたのは、アメリカでも最近の事だそうです。
日本木造建築と、西洋の石積式建築には決定的な違いがある。それは、極端に言えば壁があるかないかである。石を積み上げることで外壁を作っていく西欧建築は、完全な外界との切断であり、窓がなければ、殺風景極まりないので、必然的に、絵画を書けたり部屋の中を華やげる様々な工夫が凝らされる。一方、日本の建築は、支え...続きを読むとなる柱さえあれば壁を作る必要はないといっても過言ではない。日本建築を見てみればわかるが、柱以外は、ほとんど襖といっていい。壁に絵画を書けるスペースも床の間をのければ皆無に等しい。しかし、日本建築は、絵画をかける必要がなかった。それはひとたび襖をあければ、そこに雄大な自然の景色という絵画が現出するからである。 日本建築は、まさに、建築会の世界的巨匠の考える、自然との融和を果たした有機的建築を具現していた。 そして、ライトは、その精神を浮世絵の絵によって発見し、虜になった。 これはそんなライトの浮世絵収集家としての面にスポットを当てた著書である。 ライトは、浮世絵によって、日本建築と自分の建築の有機的結合を果たしたんだなあ。
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フランク・ロイド・ライトの日本~浮世絵に魅せられた「もう一つの顔」~
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谷川正己
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