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Posted by ブクログ
売れるための前提
ミステリー作家なら千冊は読んでいないといけない。あらゆるトリック、人称を知っておくべきである。
一人称は情報の入り口が一点しかない。全ての登場人物は、その生活を話の裏側に持っている。人間を観察し、キャラクターを作り、生活を作り、またいくつかのキャラクターを持った自分の劇団を持って各小説の登場人物に当てはめていくのが良い。推敲は重要、冷静さを持った正確な文章を書かないといけない。起承転結は必要だが、時系列にする必要はなく、イベントを入れ、回想をうまく使うことでだるい部分を回す事ができる。
大沢さんは、キャラクターがストーリーを動かすタイプのため、強いキャラクター特に主人公を支える、相棒、敵の個性を作り込む。その個性を読者に伝える際は地の文ではなく、会話や態度の描写を通じて読者の中に組み立てていく。またストーリーを通じて、主人公に変化をもたらす事が不可欠。読者に共感を持たせられる主人公を作り、そのキャラクター徹底的に追い込むことで、カタルシスが生まれてくる。
リアルとリアリティの違い、どんな突拍子も無いことも小説では起こせるが、飽くまでリアリティを持たせないと成立しない。大谷のような野球選手はリアルであるが、リアリティは小説では出しにくい。時代の空気を取り入れる事も必要。
伏線は、最初の方から埋め込んで行き推敲時に傷って行けば良い、
Posted by ブクログ
凄く面白かった。久しぶりに続きをどんどん読みたくなる本に出会った。エンタメ小説を書きたい人は必読で、読むのが好きな人も楽しめるだろう。文庫化熱望。日本推理作家協会「ミステリーの書き方」と合わせて、何回も読みたい。
特に日本文学・海外文学の文章表現の違いなどは実に興味深かった。神視点・視点の乱れの問題もとても分かりやすく書かれている。
思ったのは、受講生のレベルが結構低いということ。だから講座として成立するわけだが、彼らの小説のあらすじや一部分を読んでいると、これで大丈夫なの?作家を目指してもいいの?と少なからず思ってしまったのも事実。不倫・死・復讐と、なんだか発想がとても陳腐。中にはおっというポイントがある作品もあるものの、「第二部 受講生作品講評」は少しだけ退屈かな~と思った次第。
作家になる人はそもそも読書量が圧倒的で、大沢氏も年間500~1000冊読むそうだ。とにかく読書して吸収。
ところどころ森博嗣と対極にあるなぁ、と思った。大沢氏の「読むのが好きすぎて読みすぎて書く方に転換した人間のみ作家になれる」という考えはとても正統派で好きだ。だけど、「いきなり文庫化」の効用はやはり森博嗣の方が数字に強いだけあって具体的かな。
ここに書かれた方法や例がすべてのプロ作家にあてはまるわけではもちろんない。「そんな動機で殺人までするかなぁ」という動機ばかりを出してくるプロ作家の石持浅海がいるし、神視点を使う恩田陸だっている。要はやはりオリジナリティ・発想なのだろう。
Posted by ブクログ
こんなにふせんを張りまくった本は、久しぶりだろう。
本、文章術、作家論、全てのジャンルを網羅している素晴らしい一冊。
のっけから、初版4000部、定価1700円、印税10%とした場合の
手取り額68万円という事実が出される。
いくら力作を書いてもこの程度と言う現実、そして
本書で語られているように、プロはそれでも書き続けて”売れる”
作品を出すことが条件ということ。
作家としてデビューすることは簡単、ただしプロとして
続けていくことは別物、は本書を読んで納得した。
「本を一冊出すために、どれだけ多くの人が労力を使ったかを
感じなければならない」
「本書を手に取ってくれるかもしれない、見えない読者のことを考えて
決して疎かな作品を作らない」
安易に作家デビューを考えてしまいがちだが、
売れている作家はすごいんだ、ということを実感させられた。
本書は講義形式で、プロ志望の方々の作品も解説、批評しながら
進んで行くが、読む限りおそらくこの中からはデビューできた人は
いないんじゃないかと思った。
やっぱり、それくらいプロとそれ以外の差は大きい。
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小説・文芸
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