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Posted by ブクログ
「太陽の季節」
軽薄な若者たち。
未熟で、刹那的で、責任ということを学ばずに体だけ大きくなった子供。
そんな登場人物たちに見えた。
親に金はあっても、育ちが悪かったんだな、と思ってしまった。
竜哉たちの暴力性は、アウトローに対し今よりゆるかったであろう当時の社会を感じさせる。
日本も、だいぶ変わった。
竜哉の英子に対する征服欲・ゆがんだ甘えは、精神的暴力でしかない。
DVをする男の心情は、こんな感じなのだろうな、と思いながら読んだ。
面白い手触りの作品だと思った。
愚かさと純粋さが絶妙に入り混じっていたように感じた。
「処刑の部屋」
怖くて痛くて、読んでいられない。
椅子に縛られてリンチを受けているところで、断念。
「完全な遊戯」
ただただ、ひどい。
残酷で身勝手な話でしかない。
これも一つの人間の形なのだろう。
教育やモラル、情緒を欠いた人間とは、実に恐ろしい。
「ファンキー・ジャンプ」
曲にのせるイメージで、奏者の心を描いていく。
曲のタイトルと、巡っていく思考の間から、時々音楽が聞こえてくるかようにイメージできる瞬間もあった。
しかし、随分荒々しい、曲調の変化に富んだ音楽であったろうと思える。
芸術と狂気は、背中合わせなのだろうか?
「乾いた花」
冴子の美しさ・妖しさが瞼の裏に浮かぶような思いがする。
若い冴子に魅かれる男の気持ちも、よく伝わってくる。
冴子がいうように、この男がなんだかまともなように見える。
より狂ったもの・冷たいもの・危ないものに引き寄せられていく冴子の姿に、悲壮感は一切ない。
彼女の結末も自然に受け入れられ、逆に死ねてよかったかのように思えてしまう読後感が、不思議だ。
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