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母校から届いた高校同窓会名簿。両親から莫大な遺産を受け継いだ鳴沢はすぐさま比奈岡奏絵の項を開いた。かつて札幌在住だった彼女の連絡先が今回は空欄だった。その瞬間、彼は強烈に憎悪し、連続殺人鬼と化した。冷酷の限りを尽くした完全殺人の計画は何のためだったのか? 青春の淡い想いが悲しくも愚かな愛の狂気へと変貌する傑作ミステリ。
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Posted by ブクログ
鳴沢文彦 麻羽脩 科野さくら 薬丸(比奈岡)奏絵 井出啓太 栗原正明…晴晃 穂村浩雄 堀北清次 内村多賀子 森尾君恵 前浦久芳 城田理会 内村香奈子 内村京香 内村卓志 馬飼野毅 岡崎紫乃 名取泰博 古市 "ダブル" 鮫島亜紀 大室奈美 米倉省吾 安西 武川真希 "パー...続きを読むトナー"
狂う。なんて魅力的なタイトルだ、と初めて見た時、そんなふうに思いました。単行本時のタイトルは『彼女はもういない』。内容を考えると、どちらも作品には合っているのですが、個人的には『狂う』のほうが好きです。 鳴沢文彦は母校の同窓会名簿の改訂版を見たことをきっかけに、爆発的に憎悪が醸成されるようにな...続きを読むった。かつてともにバンドのメンバーだった奏絵の連絡先が空欄になっていたのだ。この出来事をきっかけに鳴沢は自分の得た遺産を目当てにする甥を利用して、凶行を重ねていく。 『狂った』としか思えない行動の、『動機』だけは不明瞭なまま。どんなに他人からは理解されなくても、当人には当人なりの論理が大抵、あったりするものです。狂った犯罪の動機を論理で解き明かした時、立ち上がるのは、さらなる狂気的な真意。虚しくも哀れで、もちろん到底許せるものでも理解できるものでもないのだけれど、その姿にどこか切なさも感じてしまいました。
妄執というか狂気というか、振り切った恐ろしさに肌が粟立ちました。 後味の悪さもまた狂気の果てと思えば、何とも言えない気持ちにさせられます。
資産家のドラ息子が、ある目的のため、女性たちを凌辱殺人を繰り返す。 結構引き込まれました。 最後、そんな理由で殺人を繰り返したのかと、 もう一つ、高校の同級生女性の末路が面白かったです。
倒叙でもあり、読者は犯人を知った上で読み進めるが、どうにも動機が判明しない。それどころか犯行においてのいくつかの不可解な行動も理由がわからない。 最後まで「理由」が謎である事が、読ませる小説になっている。そのミッシングリンクが明かされる瞬間が非常に気持ちがいい。 絶望としかいいようのない展開で、やは...続きを読むりこれもまた絶望を味わうためのミステリ。悲劇でしかない。ある意味では人間の深層の病理をかなり繊細に描いているようにも思える。
引き込まれ方は良かった。 その証拠にサクサク読み終わった。 個々のキャラの心情とかもっと欲しかったな。 殺された人達サラッと流され過ぎ。結末がなんかね。
よくわからない動機から始められる凶悪な連続殺人事件の真相、連続殺人の中で行われていることの意味、動機等が最後に明らかになり、かつその真相の意外さと主人公である犯人にもたらされるインパクトから思わずうなってしまった。 事件の動機は正直あり得るのかと思わなくはないのだが、しかし主人公が文字どおり「狂う...続きを読む」までの道のりは、読み応えがあった。
氏の著書で、個人的にとりあえず気になってピックアップした作品は、これで一通り読破って感じ。本作は、比較的自分の好みに一致する方向性のもの。タイトルからして尖りまくっとるし。どんどん頁を繰らせる引き込まれ度は大きかったんだけど、ラストの強引さも含め、細かく気になった部分は少なからずあったので、総合的に...続きを読むはこの評価。
同じ猟奇殺人にしても『デッドマン』河合莞爾著よりは怖い、不気味な人物、行為は薄気味悪さを感じさせてくれる。小説としてはコロンボみたいに犯人登場からのストーリーなわけだが、その違いは最後に殺人の動機が明かされることにある。なんだか狐につままれたような・・・それはないだろう(笑
あることをきっかけに猟奇的な連続殺人事件を犯す犯人が主人公です。概ね主人公視点で物語は進行します。殺しの描写がグロいです。注意しましょう。殺しをはじめる動機が薄いように思えてモヤモヤしますが、タイトル通り狂っているなら理解できない動機でも良いのかもしれません。オチがわりと良かったです。
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狂う
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西澤保彦
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