親鸞入門

親鸞入門

ビジネス・実用
715円 (税込)

3pt

3.0

比叡山で修行の後、法然門下の若き念仏者として出発した親鸞。その長い生涯は「真にして実なる」絶対知の探求に向けて、絶えず内なる存在である自己を追求しつづけた「信」の軌跡であったといえよう。その波乱の生涯を背景に、一人の念仏者として自らを問いつづけた独自の思想の核心を読み解き、新たな親鸞の全体像に迫る。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    親鸞の生涯と思想について、著者自身の立場から解説をおこなっている入門書です。

    著者は仏教学者ではなく日本倫理思想史の専門家であり、本書では親鸞を宗教上の聖人としてあつかう立場は意識して避けられています。このことについて「あとがき」では、「倫理は、いま、ここに現存していることの意味はなにかと問い、その問いに答えようとする営為である」と述べられています。本書は、このような意味での「倫理」を追求した一人の人間として親鸞を見ようとしている本だということができるでしょう。

    著者は本書の冒頭で、「親鸞の眼差が捉えるのは、外在する事物や事象ではなく、内なる存在であるところの自己である」と述べています。そのうえで、こうした「内なる存在としての自己」を、「為さねばならないことを為すことができない存在」であり、「不能であるところの存在」であると論じています。そして、このような不能な存在である内なる自己のありようを対自化することが、「自己のすべてをなげうち愚者となって阿弥陀仏に向かい合う心の在りよう」に親鸞がめざめていく過程であったという見取り図が示されています。

    真宗教学上の議論にあまり立ち入らないで親鸞の思想を論じるという試みがなされており、親鸞にかんする宗学上の議論についてくわしい知識をもたない読者であっても、その倫理思想史上の意義が理解することのできる内容であるように思います。

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    2023年01月20日

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