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「西欧近代」批判が常識と化したいま、デカルトの哲学はもう不要になったのか? 答えは否である。 現代はデカルトの時代と酷似しているからだ。その思索の跡が有益でないわけはない。
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Posted by ブクログ
哲学徒としてこれは外せない。 アリストテレスやカントやヘーゲルやマルクスを無視しても、 どんなに難しくて、どんなに後世から非難されても、スゴイもんはスゴイ。
デカルトの代表作。 新たな哲学の土台を確立するまでを自伝的エッセイ風に書いた作品。 哲学の第一原理とした「我思う、ゆえに我有り」が有名。 おそらく10数年振りに読んだが、なかなか面白かった。 真理を導き出す方法として4つの規則が出てくるが、 真理が確立するまでの暫定期間中に守るべき道徳法則としての...続きを読む 3つの格率の方がより哲学的に感じた。 哲学をどのように定義するかによるかもしれないが。。 3つの格率とは、 1)自分の国の法律と習慣に従う。 2)疑わしい意見でも一度従うと決めたら従い続ける。 3)世界の秩序より自分の欲望を変えるようにすること。 となっている。 これが面白いのは、真理を導き出す方法としての4つの規則 (明証性、分析、総合、枚挙)と矛盾するところ。 いずれ真理に到達するんだから、それまではこれでいいと言い切る デカルトの柔軟性は見習いたい。 今回、読み直して見ての一番の収穫はやはり3つの格率。 初めて読んだときは、4つの規則と3つの格率をメモって よく見直していたような記憶があるが、今読むと3つの格率の方が 現実的だと思う。 一歩間違えば妥協になってしまうが、やはり形而上学では 生きていけない。 この辺の結論はニーチェが出しているので、 そちらの感想に譲ろうと思う。 それにしても、格率3)なんて自己啓発本のおきまりのフレーズ。 やはり、輸入物には西洋哲学とキリスト教の影響があるのかも。 また、大陸合理論、心身二元論、動物機械論などその後の哲学史に 影響を与えた部分をチェックしてみるのもそれはそれで面白い。 さらに、本の中には出てこないが、三つの夢や、神の存在証明の循環など 本書にまつわる話はまだまだある。 いずれゆっくり読み直したいと思う。
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デカルト
野田又夫
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