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リーマンショック後の二〇〇九年秋、欧米の格付け会社が、インドネシアの持続的成長能力と財政的安定を評価し、国債の格付けを引き上げた。以来、インドネシアの有望性は世界が注目するところとなる。二億四〇〇〇万近い人口と豊富な資源を背景とした潜在的な国力は、二〇〇四年、ユドヨノ政権になって以降の政治的安定によって、さらに強固な成長要因となっている。中国、インドに続く"アジアの大国"のこれからを展望する。
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Posted by ブクログ
今度は経済の面から見た時のインドネシア。外資、華人、地元民など資本が入り乱れている様子など、興味深い。変わりつつあるというのが、キーワード。
少し古いが、著者の目的通り、インドネシアの今を政治経済の角度から的確に伝えている良書。インドネシアでビジネスする際には頭に入れておきたい。 更なるアップデート版を期待する。
インドネシア現地調査に行くためゼミの輪読本として読んだ。 インドネシアの政治・経済・文化が章ごとにまとめられている。インドネシアの全体像を把握するのに役立つ。 興味のある分野を深く調べて、深い知識の習得を続けていきたい。
インドネシアに関係する日本人必携の便利な本。ユドヨノ政権になって以降の政治的安定の歴史的背景、成長率6%の意味、人口ボーナスの成長促進効果など、インドネシアの過去、現代、未来を考察するのに役立つ。また、現在、インドネシアで活躍する主要人物、政党、財閥、企業がかなりの割合で網羅されている。ガユス事件を...続きを読む取り上げている日本の書物はこれだけと思う。知ったかぶりに便利な図版豊富。数年後に改訂版が出版されるのを願う。また、索引をつけてくれるとありがたいが、これは贅沢か。
インドネシアに関して非常に内容の濃い良書だと思います。ぜひこちらのカンボジアミャンマー版も欲しいです。以下備忘録。 2011年5月インドネシア経済開発加速拡大マスタープラン ➡インドネシアが目指すべき将来像 グローバルな食糧安全保障の基地であり、農業、農園、水産業の各産品と鉱業エネルギー資源の加...続きを読む工センターでありそしてグローバルロジスティクスセンターであるインドネシア ➡国内大資本はパーム油や石炭輸出の担い手。一方重工業からは足を抜きつつある。オランダ病現象。 ➡新興企業家 ハイルル タンジュン パラグループ ➡ 2004年に民主主義を確立する。政治体制の安定。 2030年かけてインドネシアは人口ボーナスの効果が最も大きくなる時期に差し掛かる。 タイやベトナムとの違い ➡人口規模の違いから、経済規模が違う
一度はBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)に、もう一つの「I]を加えるかとまで云われたが、スハルト政権以後の民主化のうねりでインドネシアは混沌とし(赤狩りで大虐殺があった)、結局経済発展をする機会を逸してしまったインドネシア。今ではVISTA(ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アル...続きを読むゼンチン)の1つとして数えられる。 インドネシアは二億人を超える人口大国であり、東西の広さはアメリカ合衆国を超える広さを持つ。またイスラム教国として有名であるが、キリスト教やヒンズー教、仏教も抱える多民俗・多宗教国家である。それが故のコンセンサスによる政治がなされ、今では日韓台に続く民主国家であるとまで云われる 。ただ腐敗はまだまだ多いようで、これからの改革が求められる。 今までは成長のモデルは「外資導入」であったが、むしろインドネシアは国内資本の育成にも力を注いでいる。華人の商人がいたこともあるが、やはり自由化が進むインドネシアの上で、「外資・内資」という形はもうないのかもしれない。たしかに外資導入を促進した国家は、維新体制の韓国と戒厳令下の台湾であった。インドネシアモデルは、これからの経済発展の道標かもしれない。
手元に置いておくと、新聞が読みやすくなる1冊。 国がどういった条件でなら、成長していくかがよくわかる。
インドネシアの近代を経済的視点から俯瞰した良書。 2011年発刊だが、今尚大いに参考になる。 経済成長が続くインドネシアであるが、実際に訪れるとジャカルタには近代的なビルが建つ一方、裏通りには低所得者層の居住区がある。その格差・落差に驚かされる。タイトルに 『経済大国』とあるが、感覚的には買い被り...続きを読む過ぎ。 人口ボーナス、民主化の進展、経済テクノクラート(人材)や華人財閥・プリブミ企業の規模拡大など、経済発展の素地は整っており、政治の安定・適切な経済政策がなされることでインドネシアの経済発展はより強固なものになるだろう。
政治的な問題が取り除かれつつあること、人口ピラミッドが適した状態にあることから、インドネシアが今後10年以上発展し、経済大国となる可能性があることを分かりやすく説明している。 今までインドネシアという国についてほぼ無知であった(アメリカより横幅が大きいということすら知らなかった)が、非常に平易で読...続きを読むみやすかったおかげでかなり詳しくなれた気がした。
インドネシアの政治、経済、文化的な現状を概説する一書。 文章は平易で細かくまとめられており、あまりにもインドネシアに対し 無知であった自分にとってよい入門書となった。 インドネシアの現状を記した上で、日本との関係を描き 終章できれいにまとめる構成も飲み込みやすい。
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経済大国インドネシア 21世紀の成長条件
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佐藤百合
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