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Posted by ブクログ 2013年04月01日
「学校制度は画一的で個性を潰す。だから市場化しなければならない」というお決まりの言葉に待ったをかける一冊。
戦後日本の義務教育制度は6・3制という、先進的である意味実験的な挑戦をした。
その際に最も問題になったのは、教育資源の配分、それによる学力格差の問題だった。
1930年代は1教師が平均63...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月31日
90年代の名著「大衆教育社会のゆくえ」の続編であり、大衆教育社会を成立させたのは何だったのかについて論じている本。
著者は、その原点を、学制ができてから常に問題視された教育公務員の予算(日本は階層差よりも、都市と農村(僻地)の差が大きいこと)、それによる教育標準化の流れ(学級の人数、学習指導要領、...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年11月01日
大衆教育社会がどのように完成されてきたかを述べている書。
全国学力テストが復活したことを受けて、以前のものとの比較も試みている。
その結果として、「60年代には存在していた格差が縮小したことは確かである」。
格差(都市部と農村部など)を縮小させる手段として、教育資源の独特の仕組み(劣等な...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
苅谷剛彦『教育と平等』(中公新書、2009年)を読む。
まさしく研究者の仕事だなあと感服する。
大きくいえば、戦後日本教育史の書き換えの試みである。けれど、それが圧倒的なデータに基づいて論述されるので、実に説得的なのである。
ところで、私は、2年前の2007年に「全国一斉学力調査」の結果が公表された...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年02月11日
戦後日本にとって、地域間格差をなくすことは、大きな課題であった。
日本の教育システムはどのようにして、平等を実現してきたのか、また、それが意味する平等とは何であったのか。
これからどこを目指そうとしているのかも含めて興味深い1冊だった。
”1950年代を通じて、その後の日本の教育と社会を特徴づけ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年06月28日
教育における「平等」とは何なのか、
いかに日本は「平等」な教育を得てきたのかということを、多種多様な資料から紐解いてくれている良書。
その過程で、現代の日本中に蔓延する「誤解」も明らかにする。
帯にも「戦後日本にとって格差をなくすとはこういうことだった――」ともあり、
つまるところ目から鱗がボロボロ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月20日
大衆教育社会はいかに生成したか
「大衆教育の行方」の続編らしい
日本の教育はどこで道を誤ったのだろう。
戦後の出発時点でボタンを掛け違えたというところもあるのだろうが、少なくとも私が小中高校生だった頃までは正しく機能していた気がする。
本書では文科省を中心とした国策及び学校の問題として捉えて...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年03月17日
教育について二分法的な批判を繰り返す人々は本質(著者は『歴史』としている。)を忘れているとし、
戦前から戦後の教育史と教育財政の配分の比較と推移を描き、
現行の教育システムの分析と統計から、
戦後日本教育の標準化の試みはネガティブな面もあれど、
機会の平等に寄与した部分も認め、
冷静な議論や検証のも...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年12月15日
卒業論文のコピー元ww。『大衆教育社会のゆくえ』も多少難解な本だったがこの著書は最難関本…。途中論文書きたくなくなりかけました。自分は主に『格差』に結び付けて論文を書いたため戦前から戦後までの教育財政の差が主に学力etcに影響を与えたというところを参考にした。他にも日教組の意見やアメリカとの比較、平...続きを読む
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