無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
「同期」とは不思議なもの。私には十数名の同期入社がいます。助け合い、張り合ったり、時には呆れもしますが、根っこには常に信頼と感謝の気持ちがあります。友達や家族や恋人とは違う、いわば運命共同体。同時に入社しただけで、「同期」という関係は会社を出ても年をとっても変わらず、血脈のように続くのです。
「沖で待つ」は同期の絆の物語。入社直後に福岡配属になったふとっちょの「太っちゃん」とバリバリ女子「及川」が、社会人として助け合い成長する中である約束をします。
「先に死んだ方のパソコンのHDDを、後に残ったやつが破壊するのさ。」
人に見られたくない自分の趣味嗜好の塊を託せる人、というのは同期という距離感の信頼関係があってこそ。それからしばらくして、太っちゃんは事故によって死んでしまい、及川は一人で約束を実行に移すべく彼の家へ向かうのですが…。
死によって消えるものと消えないものがそっと見えてきて、周りの人に優しくなれます。少し照れくさいけど、同期に薦めてみたい一冊。
Posted by ブクログ
3編ともおもしろいが、やはり表題作『沖で待つ』が特に良かった。登場人物、彼らの会話がおもしろく魅力的。会社の中での「同僚」という人間関係。時に共に喜んだり時には互いの失敗をフォローしたり、日々仕事の中で同じ体験を共有しており、飲むと学生時代の友人以上に話がはずんだり…。読んでいると、その人間関係がリアルで、自分の若かりし頃を思い返して懐かしい気持ちになる。
主人公と太っちゃんの、恋愛にはならないけど、ただの友人よりも深い、運命共同体のような同士のような関係性は、読んでいると憧れてしまう。現実味があるかといえば無いような気もするが、それ以上に二人の描写が自然で魅力的で、気にならない。
絲山秋子さんの他の著作も読んでみたいです。
Posted by ブクログ
独立した3編が入った短編集。
『勤労感謝の日』
これ好き!主人公の毒におもわず吹き出しそうになってしまう。
飲み屋でのシーンが特に好きで、
毒はありつつも読み心地が良かった。
『沖で待つ』
同期の男女。
どちらかが先に死んだ時にHDDを壊す約束をするもの。
こちらもなかなか味わい深い。
太っちゃんの秘密、本当にそれだけだったのか
誰にも分からないところも良い。
『みなみのしまのぶんたろう』
ぶんたろうのモデルはやっぱりあの人?
(芥川賞の選評でタイトルが嫌いとか言っていたイメージがある)
ぶんたろうを懲らしめる展開になるのかと思ったら、不思議な展開だった。
全編漢字がなく読みにくい作品でもある。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。