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本格的貨幣経済の時代を迎えた江戸前期の人々の、金と物欲にまつわる悲喜劇を描く傑作。読みやすい現代語訳、原文と詳細な脚注、版本に収められた挿絵とその解説、各編ごとの解説、総解説で構成する決定版!
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Posted by ブクログ
江戸時代の商人の成功譚、商売の教訓を描いた言わずと知れた、井原西鶴の浮世草子。 当時の高度に発展した資本主義、町人の風俗や道徳がわかって面白い。 例えば、長屋に住んで、質素に暮らして長者になったひとが町で噂になるのだが、強盗に入られないほどに安全な社会なんだな、とか、売掛金はきちんと回収できるもん...続きを読むなんだなとか、とても新鮮な印象を受ける。 武士道を説く「葉隠」ばかりが着目されるが、江戸の町人のダイナミズムにもっと注目されてもいいと思う。
江戸商人の商人道の本だろうが、町人の金銭欲や成功欲を描いた短編集にも読める。井原西鶴は 自身が書きたいものではなく、読み手が読みたいものを書いているのでは ないだろうか 道徳を前提に 「貯金」「倹約」「勤労」「分相応」「健康」を商人の成功のコツとしており、時代への対応も重視する内容となっている
庶民向けの自己啓発本的な内容 倹約しつつ工夫して本分に励む事が重要と説いている 本分に関しては町民には芸事は贅沢で余計なものと言ってるところとかは時代を感じる 貨幣経済が発展してきている時代のためか、投資をしきりに勧めていることが印象深かった
まず全6巻(といっても150ページもない)の現代語訳、その後、一篇ごとの原文と解説といった流れ。 庶民のお金にまつわる短編集といった感じ。 全体としてはそんなにおもしろいという内容ではないかな。 今も昔も基本的な考え方は変わらないんじゃないかなと思えたのは良かった。 お金を貯めたければ倹約と勤勉さ。...続きを読む 羽目を外しすぎると転がり落ちるし、かといってケチケチしすぎるのも考えものですね。 バランス大事。
貨幣経済の浸透し、町人の台頭した元禄文化を代表する井原西鶴の古典。 成功した長者たちの話を中心に訓戒めいた逸話が多い。掛け金の回収など現代に通じる面もある。ただし、日本の古典は構成が現代文学と大分趣が異なり、すっと理解できないのが難点。
金銭の貴重さ、みの持ち崩し方、芸事の無益さ、様々な町人の立身出世、栄枯盛衰を描く。三井の話が出てきて驚く。当時の中国人は琴や書、詩に親しみ雅で実直だったとある。 2代目に破る扇の風 世は張物 欲しいものは買わず、惜しいものを売れ 唐土人は心静かにして、世の稼ぎもいそがず、琴棋詩酒に暮して、秋は月...続きを読む見る浦に出、春は海棠の咲く山を眺め
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