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「太陽の国メキシコ」と言えば、わたしたちは陽気なマリアッチや古代文明を思い起こす。だが重層的な民族構成や文化をもつメキシコは、「仮面をかぶった国」と言われ、なかなか素顔を見せない。この複雑なメキシコの歴史を、マヤやアステカにはじまり、植民地時代、レフォルマ戦争、メキシコ革命などをへて現代まで概説するとともに、イダルゴやサパタなど、それぞれの時代を特徴づける神がかり的な英雄たちを紹介する。
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Posted by ブクログ
新大陸の発見から、近代まで、怒涛のメキシコの歴史を一望することができる。メキシコ人の微笑みの仮面を一枚ずつめくることで、複雑で痛みの多い歴史が少しわかった。
様々な英傑たちの生涯とともに、メキシコの独自の文化と歴史の成り立ちがわかりやすく説明されている本。長短関わらず、メキシコに行く機会がある人は必読。
メキシコに旅行に行く人には絶対お勧め。 本当に面白い。 たくさんの人間たちによって、 歴史がつくられ、国がつくられ。 メキシコというとても特殊な国、文化、民族。 すごくよくわかります。
成熟した国となるまでの苦労の記録。個人的にメキシコ人は好きなんだけど、メキシコという国で考えるとどうなんだろう。
マヤ、アステカに知られる先住民の時代からスペインの支配、アメリカの干渉など他国に翻弄されながらも「混血」としてのアイデンティティを築いてきたことが現在のメキシコの根本にある。あまりの革命の多さに驚いたが、民族性に拠る所があるのだろうか。
メソアメリカ文明圏のはじまりからスペイン人に征服された時代、独立革命、レフォルマ戦争、ベニート・フアレスの時代、ポルフィリオ・ディアスの時代、を経てメキシコ革命、さらに2000年、一党独裁を続けてきた制度的革命党PRIが、国民行動党PANに敗北するまでを、他の歴史家の観点も参考にしながら概観したも...続きを読むの。 メキシコに旅行に行き、テオティワカンやツェツェンイツァ、ウシュマルなどの遺跡を見てきたので、興味を持って読んでみたが、古代文明の部分は1章だけだった。あとはスペイン人がやってきてから植民地時代の話も興味深く、ラス・カサス神父の『インディアスの破壊についての簡潔な報告』も、岩波文庫でたまたま見つけて買ってみた。あとの1810年以降の政治史が9章中の7章を占めているが、ぱっと読んだだけでは分かりにくい。けど要するに、保守派と自由派の間で内乱が続き、貧富の差が激しく資本主義も成熟せず、アメリカやフランスから干渉され、そんな中で、本書の副題である「太陽の国の英傑たち」がかわりばんこに出てくる、という物語であることが分かった。ヨーロッパの歴史にも随分関係ある部分があり、ヨーロッパの政治史に興味がある人も面白く読めると思うが、そうでもなければあまりピンとこない。(10/10)
「太陽の国」「仮面をかぶった国」と陽気な顔とそれに似合わぬ混沌と混乱の歴史をたどった国メキシコの通史です。メソアメリカの諸文化からコルテスによる「征服」、イダルゴらによる独立運動から「建国の父」フアレスらによる保守派と自由主義派の抗争「デフォルマ戦争」、夢想家マクシミリアン1世による空しき帝政、再び...続きを読むフアレス政権、そしてディアスの独裁、「象に戦いを挑んだ細菌」マデロ、メキシコ革命を駆け抜けたパンチョ=ビリャやサパタ、そしてカランサ、カルディナスと、さまざまな英傑達がちりばめられてます。一般向けのメキシコ通史がほとんど無いためこういった本は重宝しますが、ただちょっと個々人の動きが分かりにくいような気がします。もう少し一人一人の人間を焦点を絞って書いてもらうと読解力の乏しい私にはありがたいと思います。それにしても、「アメリカに最も近く、天国に最も遠い国」という形容は、メキシコが背負った、陽気なメキシカンの仮面のしたに隠された“何か”を感じさせてくれます。
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物語 メキシコの歴史 太陽の国の英傑たち
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大垣貴志郎
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