内奏-天皇と政治の近現代

内奏-天皇と政治の近現代

836円 (税込)

4pt

3.8

内奏――臣下が天皇に対し内々に報告する行為を指す。明治憲法下では、正式な裁可を求める「上奏」の前に行われた。戦後、日本国憲法下、天皇の政治関与は否定され、上奏は廃止、内奏もその方向にあった。だが昭和天皇の強い希望により、首相・閣僚らによる内奏は続けられる。天皇は「御下問」し、それは時に政治に影響を与えた。本書は、「奏」という行為から、天皇と近現代日本の政治について考える試みである。

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内奏-天皇と政治の近現代 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    内奏と上奏の明確な線引き。そして、法的位置づけが無いが故に戦後も形式のみならずな実際の影響力を維持したまま継続された内奏。さらに、平成時代にも続く内奏。芦田均内閣で内奏が一時期廃止されるが第二次吉田茂内閣で復活したこと。佐藤栄作が岸信介よりも皇室を重んじていたことと、阪神大震災後に総理のみならず関係

    0
    2018年10月14日

    Posted by ブクログ

    愛知学院大学文学部准教授(日本近現代史)の後藤致人(1968-)による戦前・戦後を通じた臣下から天皇への内奏・御下問に絞った研究。

    【構成】
    序 章「奏」の近代化-上奏・内奏
    第1章上奏と陸海軍-帷幄上奏と最終決定
     1 帷幄上奏-天皇との直結
     2 海軍の「奏上」
     3 陸軍の上奏-南部仏印進駐

    0
    2013年11月24日

    Posted by ブクログ

    「奏」と呼ばれる天皇への報告と,天皇からの「御下問」の内実を分析。帝国憲法下と日本国憲法下,それぞれにおける天皇と政治のかかわりを考える本。
     帝国憲法下では,天皇には大権があり,それぞれについて臣下から「上奏」が正式な制度として行なわれた。官僚の人事関係,召集などの議会関係,外交関係,陸海統帥部関

    0
    2011年12月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    内奏―臣下が天皇に対し内々に報告する行為を指す。
    明治憲法下では、正式な裁可を求める「上奏」の前に行われた。
    戦後、日本国憲法下、天皇の政治関与は否定され、上奏は廃止、内奏もその方向にあった。
    だが昭和天皇の強い希望により、首相・閣僚らによる内奏は続けられる。
    天皇は「御下問」し、それ

    0
    2011年04月06日

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