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インドで両親を亡くしたメアリは、英国ヨークシャーの大きな屋敷に住む叔父に引きとられ、そこで病弱な従兄弟のコリン、動物と話ができるディコンに出会う。3人は長いあいだ誰も足を踏み入れたことのなかった「秘密の庭」を見つけ、その再生に熱中していくのだった。『小公女』の作者が、淡々としかし力強く綴った、大人が読んでこそ胸に響くアメリカ児童文学の傑作。
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Posted by ブクログ
よい魔法とはみんなが使える魔法なのだ 誰も彼も、大人も子どもも、老人も、キツネもカラスもこまどりも、子羊だってリスだってポニーだって使えるのだ そうだ自分も今日からよい魔法を唱えよう 土屋京子さんの『秘密の花園』である え?原作はバーネット?フランシス・イライザ・ホジソン・バーネット? わーっと...続きを読むるわ! 分かってて言うとるんだわ! それほど土屋京子さんの新訳がすんばらしかったんだわ!『秘密の花園』史上最高の日本語訳だわ! 他の訳一切読んだことないけど言い切れます とっても分かりやすいのはもちろんだけど、ご自身があとがきで仰ってるんですが、まず土屋京子さん、この『秘密の花園』を児童文学ではなく大人向けのものとして向き合ったみたいなんですね それがまず大成功だったんじゃないかと思うんです そしてこの物語の重要な要素であるヨークシャー訛りの和訳もすごかった ヨークシャーってのはイングランドの北部地方なんだけどけっこう訛りのきつい方言らしいのね これがまぁ英語なんてちーとも分からんのにヨークシャー訛りにしか思えんのよね ヨークシャー訛りを和訳したらこうなるだろうなとしか思えないほど自然 そして3人の子どもたちがまあ生き生きとしてるのよ 花園の描写も素晴らしい まさに魔法使いですよ、土屋京子さん もしこれから『秘密の花園』を読もうとしてる方は絶対土屋京子さん訳で!というのはもちろんですが、過去に『秘密の花園』を読んだことある人も土屋京子さん訳で読み直してほしい! そのくらい素晴らしかった もちろん内容も(今さら)
文章が上手い。とても読みやすい。 小学生でも読めるんじゃないかな 人間、特に子供たちの生きようとする力や植物や動物を大事に思う気持ちに泣いてしまう。 私の幼少期には秘密の花園的な経験はないはずなのに、読み進めていくうちに、心の中に秘密の花園が浮かんできて一緒に蘇らせている自分がいた。
児童文学とは「児童のための文学」というだけではなく、「児童だった人のための文学」なのだと思います。 メアリ、ディコン、コリンの3人の子どもたちがとにかくキラキラと輝き続け心の底から愛おしい。子どもたちの成長を見守る物語ではなく、子どもたちから大切なことを教えてもらう(思い出させてもらう)ような物語...続きを読むでした。
児童向けと分類されており、小公女、小公子と並ぶバーネットの作品と言われている本書。とても単純な筋でありながらも結構なページ数を備えた本書はその丁寧な登場人物達の心の洞察や出来事の表現力や自然への洞察力によるもの。サスペンスなどとは違い、読み手にはその後の展開が明らかに見通せているが、読み手の愉しみは...続きを読む如何にその展開が素敵に提示されるかであって、その点においては読み手の期待以上のものとなっているのでは思う。特に最終章では 目線が主人公の一人、コリンの父親目線に切り替え、その父親もその後迎える結末について予感めいたことを考えている様子て、この章に至るまで散々説明されている「魔法」の作用について、この奇蹟を読者に納得させることに成功している。 大人に翻弄された子供が卑屈に育ってしまうこと、環境の変化と運命の人との出会いの化学反応により正しい人の有り様に気がつくところにこの話の大筋の醍醐味があるが、子供達の劇的な変化に大人達が驚愕する様も本書の大事な要素。タイトルの「秘密」は秘密の花園とコリンの父親への秘密の掛け合わせであることは言うまでもないが、後半でやたら使われる「魔法」とは超常現象ではなく自己が未来に向けての希望を唱える呪文により実現するものだと感じさせてくれる。 巻末の解説も深い考察で読み応えがあります。 類似の古典作品をもっと読みたくなりました。
『小公女』、『小公子』は主人公が心優しく素直で利発ないわゆる優等生キャラだったのに対して本作の主人公がつむじ曲がりだったのは新鮮でした。それでも周りの愛情を受けて成長していくメアリの物語は子供の成長に愛情は欠かせないということを教えてくれました。
少なからずこころの動くいい作品だった。こじれている人にはいいかもしれない。小説がやさしく語りかけてきてくれる。
小学生の頃、一時エンドレスで読んでいた。そしてその時ぶりに読んだ。まさか光文社新訳で読めるなんて。 はまったきっかけは名前が自分に似てるから。日本の小説には私に似た名前があまり出てこなくてなんとなく寂しさを感じていたし、メアリの元々の自分さえ良ければいいとか他人を斟酌しない様子なんか自分に近い感じが...続きを読むして、メアリのことを好きになってくれる人が出てきますようにと応援してたなあ。鳥やリスを操るディゴンを羨んだりする気持ちは当時と変わらないけど、親子仲の進展に感動できたのは今だからかなと思ったり。
徐々にワクワク度が増す、愛すべき物語。人はどこであれ、変革のきっかけを持つことができるという楽観主義を感じる。荒削りのようで、しかし、どことなく憎めない物語だった。解説、訳者のあとがき共にグッド。
視点が変わったところ以外はとても読みやすく、自然の描写が好み。 私も外を走りまわれば美人になれるかな? 終わり方がそっけなさすぎな気も。
古典的な児童書なので、退屈そうな印象だった。 読んでみると、一気に引き込まれて、わがままで偏屈なメアリをはじめ、病弱なコリンたち、登場人物が生まれ変わり、生気をとりもどしていく姿に元気をもらった。 読んでる間は食べ物がたべたくなるし、外に出たくてしかたなくなる。 花園そのものの魅力もこどもたち同様...続きを読むに受け取れたし、花園の再生に心踊らせながら読み終えました。 最後は喜びに打ち震えて涙がでた。
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